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「分かりにくいのは邪説」儒学者・伊藤仁斎が突く本質

羽深成樹 / 前内閣府審議官

 江戸時代は、中国の朱子という学者が打ち立てた朱子学が儒学の主流だった。朱子学は、普遍的原理としての「理」を重んじ、難解な理論で人間修養と禁欲を説いた。これに異を唱えたのが、京都の商家に生まれ、儒学者となった伊藤仁斎である。

 仁斎は、人がめざすべき「道」は、観念的な理論を学ぶことではなく、身近な実践や日常の行動にあり、それが孔子の教えだと説いた。「卑近なことに実があり、高遠なことは虚である」、このことばに仁斎の思想が凝縮されている。

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羽深成樹

羽深成樹

前内閣府審議官

1958年千葉県生まれ。81年東大法学部卒、大蔵省(現財務省)に入省。大蔵省主計局主査、防衛省大臣官房審議官、首相秘書官、財務省主計局次長、内閣府政策統括官などを経て、内閣府審議官。2017年7月退任。著書に「論語と『やせ我慢』」(PHP研究所)。

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