熊本市議会開会前、議場で議会事務局職員(左)と話す緒方夕佳市議=熊本市中央区で2017年11月22日午前9時59分、城島勇人撮影
熊本市議会開会前、議場で議会事務局職員(左)と話す緒方夕佳市議=熊本市中央区で2017年11月22日午前9時59分、城島勇人撮影

くらし育児サバイバル

21世紀なのにまだ「子連れ論争」をしますか?

藤田結子 / 明治大商学部教授

 11月22日に開会した熊本市議会の定例会で、緒方夕佳市議が生後7カ月の赤ちゃんを連れて議場に入場しました。議員や職員以外が議場に入ることは規則で禁じられているため、開会が40分遅れたというニュースが伝えられると、ネット上では緒方市議の行動に対する批判コメントが多く書き込まれました。

 緒方市議は昨年から、乳児を連れての本会議出席や託児所設置を議会事務局に訴えてきたが、前向きな回答を得ることができず、仕事と子育ての両立について問題提起する意図だったといいます。(「議場に赤ちゃん『子育て女性も活躍できる場に』 議会混乱、40分遅れ」11月23日毎日新聞)

 緒方市議の問題提起の方法の是非はさておき、この国はなぜこんなにも「職場に育児を持ち込むこと」に厳し…

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藤田結子

藤田結子

明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。4歳の男の子を子育て中。