スキル・キャリア思いを伝える技術

法律文書や行政文書はなぜ意味が伝わらないのか

川井龍介 / ジャーナリスト

 旅行会社でパック旅行などの商品を購入したとき「旅行条件書」が提示されます。取消料や万一事故があったときの責任などが細かくびっしり書かれた文書です。これをしっかり読む人はまずいません。しかし、旅行業者はこれを示す義務があります。

 別な言い方をすると、何かあった時の責任をはっきりさせるため、つまり、業者が自分を守るためのものです。そのため自分本位になりがちです。わかりやすさより、間違っていない内容を示すことが第一になっているようです。

 こうしたことは、行政文書や法律文書によく見られます。規則に関するものや、なにか新たな制度をつくった…

この記事は有料記事です。

残り1300文字(全文1568文字)

川井龍介

川井龍介

ジャーナリスト

1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。

イチ押しコラム

知ってトクするモバイルライフ
グーグルが発売するピクセル3(右)とピクセル3XL(左)

グーグル初の自社製スマホ「ピクセル3」の出来栄え

 グーグルが、自社製のスマートフォンとしては初となる「ピクセル3」「ピクセル3XL」を11月1日に発売する。 グーグルのオンライン…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
キエフの街。世界遺産のペチェールシク大修道院からドニエプル川と対岸の新市街を望む(写真は筆者撮影)

ウクライナ首都キエフ 東欧最大の都市に何があるのか

 ◇ウクライナ・キエフ編(1) 肥沃(ひよく)で実りの多い場所に、文明が栄え、豊かな国ができる。古代の四大文明や、近現代の米国はそ…

職場のトラブルどう防ぐ?

「自己都合?会社都合?」明確な退職理由が必要なワケ

 A男さん(54)は、従業員数約200人の金属部品加工会社の総務部門の責任者です。先日、工場を退職したB輔さん(27)の離職理由に…

ニッポン金融ウラの裏
東京都江東区で2018年4月1日、丸山博撮影

ノルマ営業を続ける銀行の「売り手発想と時代錯誤」

 銀行業界で、支店の業績評価方式を見直す動きが起きている。金融庁が求めている「顧客本位の業務運営」を営業現場で徹底させるためだ。だ…

メディア万華鏡
「新潮45」10月号に掲載された記事

「新潮45」休刊騒ぎのなかで責任を果たさない人たち

 「新潮45」の休刊騒ぎで思い出した小説がある。出版業界の小説をめぐる内幕を描いた東野圭吾さんの短編集「歪笑小説」(集英社文庫)に…