思い邪なし

思い邪なし88 企業の力を未来進行形で考える(一)

北康利 / 作家

第二章 京セラ設立

企業の力を未来進行形で考える(一)

 昭和三十五年(一九六〇年)の正月、稲盛は朝子とともに家の近くの車折神社に初詣に出かけた。初心を忘れないため、それから今に至るまで初詣はここと決めている。

 この時、朝子のおなかには長女しのぶが宿っていた。安産を願ったかいあって、しのぶは七月四日に無事誕生している。

 この年も快進撃は続いた。四月十一日には中央区銀座東五丁目一三の三原橋ビルにあった宮木電機製作所東京…

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北康利

北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。