思い邪なし

思い邪なし97 IC発展の波に乗って

北康利 / 作家

第三章 世界を見据えて

IC発展の波に乗って

 京セラの創業期はちょうどエレクトロニクス産業の勃興期にあたる。真空管がトランジスタに代替され、複数のトランジスタやダイオードをできるだけ小さく組み上げようとしてIC(Integrated Circuit=集積回路)が生まれた。

 すると今度はICの基板を守るものが必要となる。その点、ファインセラミックスは絶縁性と密閉性に優れている。京セラにとって、大きなビジネスチャンスが到来したのだ。

 米国西海岸のシリコンバレーに続々と半導体関連企業が誕生していった。IC技術において米国は圧倒的に先…

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北康利

北康利

作家

1960年生まれ。東大法学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。富士証券投資戦略部長、みずほ証券財務開発部長などを経て、2008年みずほ証券を退職し、本格的に作家活動に入る。著書に「白洲次郎 占領を背負った男」、「吉田茂 ポピュリズムに背を向けて」など。