くらし高齢化時代の相続税対策

父死亡時に母がきちんと相続しなかった財産の行方

広田龍介 / 税理士

 Nさん(64)は3人兄妹の長男。下に長女(62)と次女(57)がいる。10年前に父(当時79歳)が亡くなって相続をし、さらに今年、母(86)も亡くなった。母の相続財産は、自宅40坪(132平方メートル)の土地と建物、さらに1500万円ほどの現預金だ。相続税評価額は総額1億2000万円ほどになる。

 相続税の基礎控除は、3000万円と相続人3人×600万円=1800万円で計4800万円。差引課税価格は7200万円で兄弟3人で割ると1人当たり2400万円。その相続税額は310万円と計算される。3人合計で930万円だ。母の残してくれた現金で相続税の納税はできる。

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広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。