くらし高齢化時代の相続税対策

遺産争い抱えた76歳夫が認知症に 妻の取った対策

広田龍介 / 税理士

 東京都在住のYさん(76)は、5年前に母が亡くなり、その相続財産をめぐり、亡兄の子であるおいと裁判で争っていた。だが、問題になったのは、係争が長引くにつれ、Yさんに認知症の症状が表れるようになってきたことだった。

争いが精神的ストレスに?

 経緯はこうだ。Yさんは兄と2人兄弟。20年前に父が亡くなった際、将来、母が亡くなり相続が起きた場合の財産分けを前提に、父の遺産分割を兄らと協議した。

 しかし、10年前にはその兄が亡くなり、その5年後に母の相続が起きると、20年前に兄と交わした約束を…

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広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。