「未病」の文字を揮毫した黒岩祐治知事=2014年3月23日、磯崎由美撮影
「未病」の文字を揮毫した黒岩祐治知事=2014年3月23日、磯崎由美撮影

政治・経済辻野晃一郎の「世界と闘え」

長寿時代に挑む神奈川県「未病産業化」の取り組み

辻野晃一郎 / アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

 神奈川県では、「未病」をキーワードに、健康寿命の延伸を図る取り組みを積極的に推進しており、私も縁あってこの件に関わっている。今回は、これまでの神奈川県の取り組みについて簡単に紹介したい。

 未病は、もともと東洋医学の考え方だ。神奈川県の定義によれば、「健康と病気を二つの明確に分けられる概念として捉えるのではなく、心身の状態は健康と病気の間を連続的に変化するものと捉え、このすべての変化の過程を表す概念」とされる。

 すなわち、人の健康状態を「健康」と「病気」という二つの状態で表すのではなく、その間にはどちらでもな…

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辻野晃一郎

辻野晃一郎

アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

1957年福岡県生まれ。84年、慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニー入社。VAIOなどの事業責任者、カンパニープレジデントを歴任。2007年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。10年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。著書に「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」(新潮社)、「リーダーになる勇気」(日本実業出版社)、「『出る杭』は伸ばせ! なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(文芸春秋)などがある。