米朝首脳会談の成果を発表した記者会見を終え、会場を後にするトランプ米大統領=シンガポールで2018年6月12日、高本耕太撮影
米朝首脳会談の成果を発表した記者会見を終え、会場を後にするトランプ米大統領=シンガポールで2018年6月12日、高本耕太撮影

グローバルWorld Watch(ワールド・ウオッチ)

“米朝直接対話”の始まりと南シナ海に戻る米中の緊張

金子秀敏 / 毎日新聞客員編集委員

 トランプ米政権は6月15日、中国からの総額500億ドル(約5.5兆円)の輸入品に対して25%の制裁関税を発動すると発表。翌日、中国政府も同額の米国製品に対し同率の制裁関税発動を発表し、米中貿易戦争の幕が切って落とされた。

 15日は習近平・中国国家主席の65歳の誕生日に当たる。トランプ政権内の対中強硬派の仕掛けた挑戦的「プレゼント」だ。国家通商会議(NTC)のナバロ委員長、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表ら対中強硬派の主張を受け入れたトランプ大統領の矛先は今や貿易赤字の是正にとどまらない。中国が米国をしのぐ経済覇権大国を目指すハイテク産業育成計画「中国製造2025」にも向けられている。

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金子秀敏

金子秀敏

毎日新聞客員編集委員

1948年、東京都生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。73年毎日新聞社に入社。横浜支局、政治部、北京支局、外信部副部長、香港支局長を経て、論説副委員長、論説室専門編集委員を歴任した。2014年から現職。中国や周辺各国の動向を日々チェックし、複雑な国際情勢のウラのウラを読む。