職場のトラブルどう防ぐ?

「有休取らない社員」年5日取得義務化でどう変わる

井寄奈美・特定社会保険労務士
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 A夫さん(46)は、社員数約50人のソフトウエア開発会社の経営者です。3年ほど前から社員の働き方を見直したり、年次有給休暇の取得促進に取り組んだりしていますが、なかなか全社員に浸透せず困っています。

3年前から時短の取り組みを始める

 有休の取得促進に取り組んだきっかけは、3年前の労働基準監督署の調査でした。当時、取引先と組んだプロジェクトで、開発部門は長時間労働や休日出勤が恒常化していました。時間外労働の残業代はすべて支払っていました。ただ休日出勤は代休取得で対応しましたが、未消化の代休がたまってしまう社員が多くいました。

 労基署からは、社員の過半数代表と結んだ36(サブロク)協定で定めた時間外の労働時間を大幅に超えてい…

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井寄奈美

特定社会保険労務士

大阪市出身。2015年、関西大学大学院法学研究科博士前期課程修了。現在、大阪大学大学院法学研究科博士後期課程在籍中(専攻:労働法)。01年、社会保険労務士資格を取得。会計事務所勤務などを経て06年4月独立開業。井寄事務所(大阪市中央区)代表。著書に『トラブルにならない 小さな会社の女性社員を雇うルール』(日本実業出版社)など。http://www.sr-iyori.com/