訪日外国人や海外から帰国する日本人の「水際対策」は、9月以降大幅に緩和されている。9月7日からは、ワクチンを3回以上接種していれば入国時にPCR検査が不要となり、さらに10月11日以降は、コロナ前にビザが不要だった国から日本を訪れる外国人は、観光・ビジネスを問わずビザがいらなくなった。
羽田空港の国際線が発着する第3ターミナルは、10月中旬から、チェックインカウンターに長い行列ができる光景が久しぶりに戻り、保安検査場も混雑して通過に30分近くかかるケースも出ている。
感染症危険情報が「レベル1」に
筆者は水際対策緩和後の9月にシンガポール、11月に台湾、ハワイに出かけた。ただ、特にシンガポールと台湾行きの機内で感じたことは、日本人の乗客はビジネス客が中心で、観光客の姿は見られるものの、割合はかなり少ないということだった。
理由は複数考えられる。まず、ビジネス客が増えた要因は、外務省が10月19日、新型コロナに関する感染症危険情報を全世界で「レベル1」に引き下げたことが大きい。
それまでは「レベル2」の国も多数残っており、レベル2は「不要不急の渡航は止(や)めてください」という指示のため、海外出張を控える企業も多くあった。だが、すべてレベル1になったことで、2年半ぶりに海外出張を解禁した企業が増えた。オンラインで代替していた商談も、リアルとオンラインを併用する動きに変わってきている。
国際線航空券の値上がりや…
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