手足を動かして歩く。日常生活で当たり前の動きですが、中高年以降ある日突然、膝が痛くて歩けなくなったり、つまずいただけで骨折したりすることが、誰にでも起こり得ます。骨、関節、筋肉、神経から成る「運動器」の連携機能により、私たちは、歩いたり、座ったり、立ったり、自由に体を動かしているのです。しかし加齢に伴い、骨量や筋力などが低下するなど、運動器は確実に老化していきます。今回は、エージングにより私たちの運動器に何が起きるのか、それぞれ「骨の老化」「関節の老化」「筋肉の老化」について、鳥取大学の萩野浩先生にお聞きしました。【聞き手=編集部・西田佐保子】

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萩野浩

萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。

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