病気を知る笑顔をつくる おなかの医学

国民の4分の1がかかっている?!「胃食道逆流症」

尾高健夫 / 尾高内科・胃腸クリニック院長

 胸やけがする、酸っぱいものがこみ上げてくる、のどが焼ける、のどに何か詰まっている感じがする……。食事の後にこんな症状があったら、食べることが嫌になってしまいますね。これらは胃酸の逆流によって起こるもので、「胃食道逆流症(GERD)」の代表的な症状です。

QOLが確実に低下

 近年、胸やおなかに不快な症状があるのにがんや潰瘍など原因となる異常を見つけられない、胃腸の「機能性疾患」が増えていますが、なかでも胃食道逆流症の増加ぶりが目立ちます。日本人がこの病気にかかっている「有病率」は1985年ぐらいまで10%弱でしたが、90年代半ばから増え始め、いまは20〜25%と言われています(グラフ参照)。毎日の外来診療でも、冒頭の症状を訴える患者さんが増えていることを肌で感じます。

 胸やけぐらいたいしたことはないと思われるかもしれませんが、QOL(生活の質)が確実に低下します。胃…

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尾高健夫

尾高健夫

尾高内科・胃腸クリニック院長

おだか・たけお 1989年島根医科大学(現・島根大学医学部)卒業後、千葉大学医学部第1内科(現・消化器・腎臓内科学)入局。千葉県立東金病院内科医長、東邦大学医療センター佐倉病院内視鏡治療センター講師、おゆみのクリニック(千葉市)消化器科部長などを経て、2014年千葉市内に尾高内科・胃腸クリニックを開設。長く消化器疾患と内視鏡検査の専門医として診療にあたり、特に胃腸疾患では内視鏡による早期がんの診断と治療、ヘリコバクター・ピロリの除菌治療、胃食道逆流症、便秘・下痢症など幅広い疾患を対象に治療と研究を行ってきた。モットーは「人として優しく、医者として明るい医療」。科学的エビデンス(証拠)と自身の経験による知識をバランスよく、わかりやすい言葉で患者に伝えることに心を砕いている。

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