病気を知る新・真健康論

細胞養い活力生む血液循環

當瀬規嗣 / 札幌医科大学教授

 全身を血液が流れるのは生きている証しです。本当に体の中を血液が流れているさまを見たことがある人は、ほとんどいないはずです。ところが、「血液が全身をめぐると、体に活力が湧き、元気がみなぎる」と表現すると、誰もが同感すると思います。これは、どういう理屈なのか考えてみました。

 心臓が止まると人は死んでしまいますが、これは心臓が止まったことにより血液の流れが止まってしまうためです。死んだ人から血液が消えてなくなるのではありません。死んだ人の血管の中は、やはり血液で満たされています。しかし、流れていない血液は何の役にも立たないというわけです。血液は流れることで、初めて役割を果たすのです。血液の役割とは、何でしょうか。それはズバリ「運搬」です。

 血液は肺に吸い込まれた酸素を全身に運びます。同時に、全身の細胞から生じる二酸化炭素を肺へ運び、呼気…

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當瀬規嗣

當瀬規嗣

札幌医科大学教授

とうせ・のりつぐ 1984年北海道大医学部卒、88年北海道大学大学院修了、医学博士。北海道大医学部助手、札幌医科大医学部助教授、米シンシナティ大助教授を経て、98年札幌医科大医学部教授(細胞生理学講座)に就任。2006~10年、同医学部長。医学部長就任時は47歳。全国に医学部は国公私立合わせて80あるが、最年少の学部長。「40代は驚きで、加速し始めた医学部改革の象徴」と話題になった。専門は生理学・薬理学で、心拍動開始の起源を探求している。

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