日本では2人に1人が一生のうち一度はがんになる時代です。しかし、それほど身近でありながら、多くの人が病気や治療について正しく理解しているとは言い難いでしょう。がんが命に関わる病気であることは確かですが、治療法は日々進歩しており、治る確率は高くなっています。がんとうまくつきあっていけるよう、がんが疑われたとき、がんと言われたとき、がんの治療を受けているときなどさまざまな場面で起こりやすい事態を取り上げ、Q&A形式で紹介します。監修は、愛知医科大学病院臨床腫瘍センター・臨床研究支援センター部長の三嶋秀行教授にお願いしました。消化器外科をベースとしつつ、がんの化学療法とセカンドオピニオンを含む診療相談を専門とされている三嶋教授に、がん治療の上流から下流までを見通しつつ、アドバイスを頂きます。【構成=医療ライター・竹本和代】

この記事は有料記事です。

残り1968文字(全文2332文字)

竹本和代

竹本和代

医療ライター

たけもと・かずよ 共立女子大学文芸学部卒。PR会社勤務を経て1990年フリーランスライターに。医療・ヘルスケア領域の話題を中心に、主に雑誌、医療系ムックで取材・執筆活動を行う。興味のあるテーマはがん医療、QOL疾患、目・耳などの感覚器障害、東洋医学。

三嶋秀行

三嶋秀行

愛知医科大学教授

みしま・ひでゆき 1984年大阪大学卒業。同第2外科入局。箕面市立病院、国立大阪病院(現・国立病院機構大阪医療センター)外科医長、外来化学療法室長、臨床腫瘍科長などを経て、2012年に愛知医科大学教授。現在、同大学病院臨床腫瘍センター、臨床研究支援センター部長。専門は消化器がんの化学療法と診療相談で、新薬の国際共同治験や多施設共同臨床研究への参加実績も多い。また市民向けの講演活動も多数行っており、大阪弁でのわかりやすい語り口にはファンも多い。

イチ押しコラム

無難に生きる方法論

原因不明の頭痛・腰痛と「釣り」の微妙な関係

 私の男性更年期外来には、頭痛や腰痛が続き、どの病院に行っても原因がわからず、対症療法をしてもいっこうに症状が良くならない患者さん…

医をめぐる情景

「失恋でうつ」の友人を励ますのはいけないこと?

 ◇楽曲「元気を出して」(1984年) 竹内まりやが作り、歌った「元気を出して」は、失恋して落ち込んだ女友だちを女性が励ます歌だ。…

人類史からひもとく糖質制限食

「正常範囲内の高血糖」でも全がんリスクが高まる

 国立がん研究センターがん予防・健診研究センター・予防研究グループが2015年、興味深い論文を発表しました。翌年には英文医学雑誌に…

旅と病の歴史地図
海外に出国する人たちでにぎわう出発ロビー=成田空港で2018年8月10日午前10時9分、小川昌宏撮影

旅先でつらい「旅行者下痢症」を薬で止めていい?

 海外旅行中に起こる下痢を「旅行者下痢症」と呼びます。発展途上国に1カ月間滞在すると半数近くの旅行者がかかるとされており、頻度が大…

超高齢化時代を生きるヒント

アルバイト医師が回す「在宅医療クリニック」の闇

 医学部5年生だった1989年の夏休み、私は実家近くにあるM先生のクリニックで1週間の実習をしていました。晴れて暑い水曜日の午後、…

Dr.林のこころと脳と病と健康

演技性パーソナリティー障害のうそが肥大する土壌

 ◇うそつきは病気か【5】 自分を実際よりよく見せるためにうそをつくのは、誰でもある程度までならすることです。ではそういう普通の人…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア