日本の自殺は、1998年に中高年男性を中心に急増し、14年間にわたって高止まりしてきた。だが、最近3年間は、確実に減少傾向を示している。

 とはいえ、「これで一件落着」とはいかない。中高年層の減少幅に比べて、10〜30代という若年層の減少幅が小さいからだ。日本の15〜39歳の死因1位は自殺であり、先進国の中では例外的な現象だ。現在、日本の自殺予防における新たなターゲットは若者となっている。

 若者の自殺予防というと、必ずお決まりの意見をいう識者がいる。いわく「早期からの教育が必要。小学校の…

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松本俊彦

松本俊彦

国立精神・神経医療研究センター部長

まつもと・としひこ 国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長、精神保健指定医、精神保健判定医、精神神経学会精神科専門医・指導医。

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