南大東島の青空に浮かぶ「おり」、その中には人が……。連載第1回で、クレーンにつり下げられて海に下ろされる漁船の写真を紹介しましたが、定期便で島についた観光客も、同じようにして陸に上陸します=筆者提供
南大東島の青空に浮かぶ「おり」、その中には人が……。連載第1回で、クレーンにつり下げられて海に下ろされる漁船の写真を紹介しましたが、定期便で島についた観光客も、同じようにして陸に上陸します=筆者提供

 みなさん、病気やけがなど心身に関する緊急事態が起きたらどこへ電話をしますか?

島の119番通報がかかる先は?

 一般常識としては、119番に電話をかけるのではないでしょうか? 南大東島では、固定電話から119番にかけると、村役場にかかる仕組みになっています。役場の職員の方が電話を受けて内容を聞き、救急隊や消防団に連絡する流れです。そのため、役場では24時間の当直態勢が敷かれていて、誰かが常駐しています。連載第6回で紹介した夜間の「ワンクッションコール」を受けるのもこの当直の皆さんです。365日、空白があってはいけませんから、職員の方は交代制で役場に泊まり込んでいますが、家の事情や日中の仕事内容などのため、夜間当直ができない方もいて、職員の皆さんの負担になっているとも言われていました。

 そんな南大東島に、なんと来る11月から晴れて沖縄本島と同様の119番システムが導入されることになり…

この記事は有料記事です。

残り1905文字(全文2300文字)

太田龍一

太田龍一

沖縄県立南部医療センター付属南大東診療所長

おおた・りゅういち 大阪府出身。2004年大阪市立大学医学部入学。同大学卒業後、10年から沖縄県立中部病院プライマリケアコースで研修。13年から現職。人口約1400人の南大東島で唯一の医師として、島民の日常的な健康管理から救急医療までを一手に担う。趣味は読書とランニング。毎年秋に開かれる島の運動会、駅伝大会への参加を目指し、鋭意トレーニング中。

イチ押しコラム

旅と病の歴史地図

「最強の感染症」狂犬病のリスクはイヌだけじゃない

ギネス第1位の感染症 少し前のギネス世界記録に「最も致死率の高い感染症」というカテゴリーがありました。ここにランキングされていたの…

無難に生きる方法論

季節の変わり目の「めまい、耳鳴り」は気象病かも

 秋が深まり、冬の寒さに切り替わる11月は寒暖の差が大きく、体調を崩す人が多い。寒暖の差が大きいと自律神経が乱れ、めまいや耳鳴り、…

人類史からひもとく糖質制限食

糖質含むカロリー制限食では糖尿病を防げない?

 福岡県久山町は、福岡市の東に隣接する人口約9000人の町です。九州大大学院のチームが1961年以来、40歳以上の町民を対象に脳卒…

超高齢化時代を生きるヒント

「痛みと医療費」二重に苦しむ若年がん患者たち

 高齢化社会をどう生きるか、高齢化社会を支える仕組みが今後どうなるのか--本連載はこれらを中心にお伝えしていますが、若い人から「高…

医をめぐる情景
ドクターヘリで搬送され、救命救急センターに移される負傷者=ドラマのロケ地でもある千葉県印西市の日本医科大千葉北総病院で

障害があっても強く生きる患者と、勇気もらう医師

 ◇ドラマ「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命-」第3シーズン(2017年) 事故で突然、大切な身体機能を失うことがある。不意に…

Dr.林のこころと脳と病と健康

演技性パーソナリティー障害のうそが肥大する土壌

 ◇うそつきは病気か【5】 自分を実際よりよく見せるためにうそをつくのは、誰でもある程度までならすることです。ではそういう普通の人…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア