
今解きたいがん治療の誤解【前編】
川島なお美さんが胆管がんで急逝、また北斗晶さんが乳がんを告白と、著名人のがんのニュースが相次ぎ、改めてがんの予防や治療への関心が高まっています。日本人の2人に1人が一生のうち一度はがんになる時代。しかし、がん治療や予防についての誤解や、科学的根拠のない代替療法の誇大な宣伝などが、インターネットを通して無限に拡散されているのが現状です。「患者さんに害を及ぼす情報を放置してはいけない」と発信を続けている日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授の勝俣範之医師に、がん治療の誤解や、正しい情報をどのように見分けたらよいかを聞きました。3回に分けてお届けします。
−−川島なお美さんの訃報の後、「『抗がん剤の副作用でステージに立てなくなる可能性があるなら、私は最…
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中村好見
毎日新聞 医療プレミア編集部
なかむら・よしみ 1984年生まれ。2008年に毎日新聞社へ入社、高松支局などを経て14年にデジタルメディア局異動。ニュースサイトの編集に携わり、新しいニュースの見せ方、伝え方について日々研鑽中。幼少時に家族がくも膜下出血で倒れた経験から、医療とそれを取り巻く社会問題に興味を持つ。