病気を知る新・真健康論

「無意識に呼吸できる」という健康

當瀬規嗣 / 札幌医科大学教授

 息ができなくなると死んでしまうことは、誰でも知っています。それぐらい大事な呼吸ですが、日常では意外に呼吸のことを忘れています。人は、発声している時と食べ物などを飲み込む時以外は、常に呼吸をしています。もちろん眠っている間も呼吸し続けることができます。呼吸は無意識に、自動的に行われる行為なのです。

 もし、呼吸が無意識にできないとすると、眠った途端に呼吸が止まってしまうことになるので、恐ろしくて眠れなくなってしまいます。もちろんそんなことはなくて、眠っている間にも、極めて規則正しく呼吸が行われます。軽い寝息を立てて眠っているのは安眠の証しですね。

 一方、意識して呼吸することもできます。息を吸うこと、吐くこと、どちらも自由自在に調整できます。だか…

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當瀬規嗣

當瀬規嗣

札幌医科大学教授

とうせ・のりつぐ 1984年北海道大医学部卒、88年北海道大学大学院修了、医学博士。北海道大医学部助手、札幌医科大医学部助教授、米シンシナティ大助教授を経て、98年札幌医科大医学部教授(細胞生理学講座)に就任。2006~10年、同医学部長。医学部長就任時は47歳。全国に医学部は国公私立合わせて80あるが、最年少の学部長。「40代は驚きで、加速し始めた医学部改革の象徴」と話題になった。専門は生理学・薬理学で、心拍動開始の起源を探求している。

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