昨年10月、京都で小学6年の男児が大麻吸引を教師に告白するという事件があった。危険ドラッグまん延の記憶が覚めやらぬうちに、今度は「小学生」だ。世間が衝撃を受けたのも無理はない。

 だが、私は別のことが気になっている。男児の「正直さ」が解せないのだ。彼は教師に喫煙を注意された際、自ら進んで「大麻も使ったことがある」と告白したという。この態度、あまりに無防備だ。報道によれば、事情聴取で「家族に隠れて使用した」「悪いとは分かっていた」と語ったらしい。善悪の区別を知らなかったわけではなさそうだ。

 正直が悪いというつもりはない。ただ、人は誰しも自分を守るためについついウソをついてしまうものなのだ…

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松本俊彦

松本俊彦

国立精神・神経医療研究センター部長

まつもと・としひこ 国立精神・神経医療研究センター病院精神科医師、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所薬物依存研究部部長、精神保健指定医、精神保健判定医、精神神経学会精神科専門医・指導医。

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