病気を知る教養としての診断学

「オッカムのかみそり」で複雑な症状を診断

津村圭 / 府中病院総合診療センター長

 診断学で好まれて使われる原理に「オッカムのかみそり」があります。一見複雑に見える事柄でも、複雑さを引き起こしている枝葉末節をかみそりで切り落とす(取り除く)と、実際には単純な原理で説明できる、という考え方です。診断学では、複数の自覚症状、身体所見、検査異常があっても原因疾患は一つであると考えることが、重要視されています。医師の間では、

後期研修医:「今日担当した患者さん、症状が多彩なので診断に困っているんです」

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津村圭

津村圭

府中病院総合診療センター長

つむら・けい 大阪府出身。1977年大阪市立大学医学部を卒業後、国立循環器病センター(現・国立循環器病研究センター)に心臓内科レジデントとして勤務。その後の28年間は大阪市立大学医学部教員として、学部学生、大学院学生、研修医、指導医、教員の指導と医学部カリキュラムの企画と作成に携わった。診療面では循環器内科をベースとしつつ、早い時期から原因疾患の判別が困難な症例で、診断を担当する総合診療医として従事。研究面では、各種疾病のリスクファクターについての臨床疫学研究を行い、ランセット(Lancet)など欧米医学誌で発表してきた。2014年1月から現職。総合診療医として地域医療に関わるとともに、初期、後期研修医の指導を担当、臨床研修室顧問も兼任する。地域医療を充実させるため院内に家庭医療専門医後期研修プログラムを立ち上げるなど、診療と教育をリンクさせた活動を現在も続けている。府中病院ウェブサイト

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