健康に暮らす誰も言わない うつの本音

依存にならないうつの薬の使い方

西川敦子 / フリーライター

 「もしかしたらうつ病かもしれない。でも、病院で処方される薬には抵抗がある……」。そんなモヤモヤから精神科を受診できずにいる人も多いのではないだろうか。精神科で処方される薬に対する不安や疑問に、あいち熊木クリニック院長、熊木徹夫氏が答えてくれた。

精神科の薬をめぐる二つの誤解

 「依存性の高い薬を処方されるのが怖いから、精神科には行きたくない」という患者さんがいらっしゃいますが、これには二つの誤解があります。一つは、「精神科だから怖い」という誤解です。実際には、精神科医は他科の医師よりむしろ薬の依存性の問題を重く捉え、慎重に処方するようになっています。もう一つは、「薬は怖い」という誤解です。抗うつ剤、抗不安薬、睡眠薬をはじめとする向精神薬の中には、確かに依存性が問題になるものもあります。とはいえ、すべての薬がそうではありません。

 どんな薬が問題になりやすいのでしょうか。それをお話しする前に、少し自己紹介をさせていただきます。私…

この記事は有料記事です。

残り2950文字(全文3367文字)

今なら最大2カ月100円! キャンペーン実施中! 詳しくはこちら

西川敦子

西川敦子

フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。釣り関連の編集プロダクション勤務、温泉仲居を経て、2001年から執筆活動。経済誌、新聞、人事関連雑誌などで、メンタルヘルスや家族問題、働き方をテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」(ダイヤモンド社)など。

イチ押しコラム

旅と病の歴史地図
2013年に史上最高齢の80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さん。帰国し、自身が校長を務める高校の生徒に出迎えられ笑顔を見せる=東京・羽田空港で2013年5月29日、梅村直承撮影

86歳三浦雄一郎さんに学ぶ“若返り旅”の秘訣

 ◇三浦雄一郎さんの挑戦 プロスキーヤーで登山家の三浦雄一郎さん(86)が南米最高峰のアコンカグア山(標高6959m)の登頂に挑み…

無難に生きる方法論
全国高校サッカー決勝で闘う青森山田と流通経大柏の選手=埼玉スタジアムで2019年1月14日

「スポーツは健康にいい」はどこまで本当か

 一般に、スポーツは健康増進につながると言われている。だがスポーツにもいろいろある。  ある説では、多くの動物の一生の心拍数は20…

超高齢化時代を生きるヒント
ノーベル医学生理学賞受賞が決まり、記者会見する本庶佑・京都大高等研究院特別教授(左から2人目)。オプジーボへの関心も広がった=京都市左京区で2018年10月1日

がん患者の最後の時間を奪う「悪質免疫療法」

 私があるご家族から相談を受けたのは、講演会が終わってすぐのこと。70代と思われるご婦人が声をかけてきて、こう言いました。「息子が…

医をめぐる情景
 

巨人&小人化の幻覚「不思議の国のアリス症候群」

 ◇小説(童話)「不思議の国のアリス」(1865年) 白ウサギの後を追ってとんでもなく深い穴に落ちた少女アリスは、奇妙で不思議な冒…

人類史からひもとく糖質制限食

糖質含むカロリー制限食では糖尿病を防げない?

 福岡県久山町は、福岡市の東に隣接する人口約9000人の町です。九州大大学院のチームが1961年以来、40歳以上の町民を対象に脳卒…

Dr.林のこころと脳と病と健康

演技性パーソナリティー障害のうそが肥大する土壌

 ◇うそつきは病気か【5】 自分を実際よりよく見せるためにうそをつくのは、誰でもある程度までならすることです。ではそういう普通の人…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア