12月からは冬風邪がはやってきます。風邪に効く漢方薬といえば「葛根湯(かっこんとう)」が有名ですが、体質によっては他の漢方薬のほうが効果を得られることもあります。

葛根湯は発汗を促して徐々に解熱する

 葛根湯は中国の後漢時代(25~220年)の医学書「傷寒論(しょうかんろん)」に紹介されている処方です。古くから「風邪には葛根湯」といわれるほど有名な風邪薬です。葛根(カッコン=マメ科のクズの周皮を除いた根)、桂皮(ケイヒ=クスノキ科のケイまたは同属植物の樹皮)、麻黄(マオウ=マオウ科のマオウまたはその他の同属植物の地下茎)、生姜(ショウキョウ=ショウガ科のショウガの根茎)、大棗(タイソウ=クロウメモドキ科のナツメ、またはその他の近縁植物の果実)、芍薬(シャクヤク=ボタン科のシャクヤクまたはその他の近縁植物の根)、甘草(カンゾウ=マメ科のカンゾウ属植物の根や根茎を乾燥したもの)の七つの生薬で構成されています。

 原典には、葛根湯は「うなじや背中がこわばって汗はかかずにぞくぞくする状態」に用いると記されています…

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加藤士郎

加藤士郎

野木病院副院長/筑波大学付属病院臨床教授

かとう・しろう 1982年獨協医科大学卒後、同大第1内科(現心臓・血管内科)入局。88年、同大第1内科大学院卒。第1内科講師、宇都宮東病院副院長などを経て、09年野木病院副院長、筑波大学非常勤講師。同年、筑波大学付属病院総合診療科に漢方外来開設。10年筑波大学付属病院臨床教授。筑波大学付属病院で漢方外来に従事するととともに、主に学生、研修医を対象に漢方の教育活動を行っている。医学博士、日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本東洋医学会専門医・指導医、日本老年医学会専門医・指導医など。

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