髪の健康相談室

がん治療で起こる体毛の変化と対処法

齊藤典充・横浜労災病院皮膚科部長
  • 文字
  • 印刷

抗がん剤の副作用による脱毛【後編】

 抗がん剤は、増殖が盛んな細胞に強く作用します。そのため、がん細胞以外の正常な細胞までその影響が及び、とくに細胞分裂が活発な骨髄や消化管の粘膜、皮膚や爪、毛髪に副作用が起きやすいと言われています。しかし、実際に起きる抗がん剤の副作用としては、毛髪以外のまつ毛や眉毛など全身の体毛まで抜けてしまいます。それはどうしてなのか。実は、まだ解明されていない脱毛の不思議がそこにあります。

この記事は有料記事です。

残り1786文字(全文1992文字)

齊藤典充

横浜労災病院皮膚科部長

さいとう・のりみつ 1993年北里大学卒業、同大学皮膚科に入局。98~2000年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校留学。国立横浜病院(現:国立病院機構横浜医療センター)皮膚科、北里大学皮膚科助手、講師、国立病院機構横浜医療センター皮膚科部長などを経て14年4月から現職。専門は脱毛症、血管炎、血行障害。日本皮膚科学会の脱毛症に関する診療ガイドラインの作成に携わるなど、長年、診療の第一線で脱毛治療・研究の分野をリードしている。