病気を知る40代からのアクティブ体づくり講座

終末期リハビリで前向きに生きる力を

萩野浩 / 鳥取大学教授

リハビリテーションで「全人間的復権」【4】

 がんなどで、死期が迫る終末期の患者さんにもリハビリテーション(リハビリ)が行われていることは知っていますか? 生きていくために機能回復・維持を目的にする「リハビリ」と「終末期」の組み合わせは、一見矛盾するように見えますが、それは違います。リハビリは、このシリーズの初回「機能回復だけではないリハビリの役割」で説明したように、患者さんのQOL(Quality Of Life=生活の質)を最大限に引き上げ、「人間としての尊厳」を保つことを目指すものです。終末期においてもそれは、変わりありません。さらに、終末期のリハビリでは、機能の回復や維持ばかりではなく「最期まで生きる力を持ち続ける」という見えない効果も期待されています。シリーズの最終回は、終末期の患者さんに対するリハビリについて、あり方や意義について紹介します。

この記事は有料記事です。

残り2195文字(全文2576文字)

萩野浩

萩野浩

鳥取大学教授

はぎの・ひろし 1982年鳥取大学医学部卒業。同学部整形外科助手、講師、付属病院リハビリテーション部長などを経て現在、医学部保健学科教授(付属病院リハビリテーション部長兼務)。専門は骨粗しょう症、関節リウマチ、運動器リハビリテーション。特に骨粗しょう症治療の経験が深く、国際骨粗鬆(しょう)症財団(IOF)アジア太平洋地域代表、日本骨粗鬆症学会理事など要職を務める。保健師、看護師、臨床検査技師などを対象に骨粗しょう症診療のコーディネイター役「骨粗鬆症マネージャー」を養成する日本骨粗鬆症学会のレクチャーコースでは講師役も務める。著書に「骨粗鬆症治療薬の選択と使用法―骨折の連鎖を防ぐために」(南江堂)など。

イチ押しコラム

無難に生きる方法論
 

子どもの肩こりとぜんそくは「不登校サイン」かも

 不登校の子どもの治療をしていると、患者とその親の知り合いやうわさを聞きつけた人から「うちの子どもも治療してほしい」と頼まれること…

実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-
 知られたくない恋もある

麻疹・風疹防ぐには「私生活公開」よりワクチンで

 2016年夏をほうふつさせるような麻疹の流行が広がっています。日本は15年に世界保健機関(WHO)から「麻疹の排除状態」にあると…

理由を探る認知症ケア
 

「お風呂には入りません」拒否行動の真の理由は

 ◇デイサービスでお風呂を断るNさん 軽いアルツハイマー型認知症のNさん(80代女性)は、長女一家の隣の家で1人暮らしをしています…

ボストン発 ウェルエイジング実践術
 ファストフードも「超加工食品」の一種だ

大人気だが寿命を縮める?「超加工食品」とは

 「超加工食品」という言葉をご存じでしょうか。大ざっぱにいうと、大量生産されてさまざまな加工が施され、調理しなくても簡単においしく…

超高齢化時代を生きるヒント
 

技量も経験もない「かかりつけ医」という幻想

 「かかりつけ医を持ちましょう」――。こんな言葉を聞いたことがあると思います。厚生労働省や医師会は、かかりつけ医を持つことを推進し…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア