患者から学ぶ患者の気持ち

一過性黒内障 東京都葛飾区・男性(会社員・64歳)

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 車の運転中、突然左目が真っ暗になって見えなくなった。すぐに左側へ寄せて停止した。両目をつぶって下を向いて落ち着かせた。少ししたら正常に戻ったが、もちろん初めてのことなので怖かった。翌日、眼科に駆け込む。一過性黒内障の疑いという初めて聞く病名だった。白内障は持病であるが、白ではなく黒だ。

 その医師の説明では血管が詰まって起きるとのことで、内科に相談するよう勧められた。普通は目が見えなくなれば誰だって眼科へ行くと思うが、この病気は内科または脳神経科だそうだ。家に帰ってパソコンで詳しく調べる。

 「首の動脈である頸(けい)動脈の硬化によって目の網膜へ流れる動脈をふさいでしまう。糖尿病などで脳梗塞(こうそく)の前触れと言われている。MRI(磁気共鳴画像化装置)などの検査が必要」

 糖尿病の私、えらいこっちゃ! かかりつけの内科医師より大学病院を紹介され、MRI、エコー検査など受ける。結果、今は特に深刻な問題ではなく、現状のまま少し様子を見ることになった。日ごろは「この年齢になったら何があっても不思議ではない。覚悟はできている」などとえらそうなことを言っていたが、現実に自分がそんな目に遭うと「どうしよう」とオタオタと動揺している。自分は弱い人間なんだと思う半面、人の業とは本来こんなものなんだと自分で自分を納得させている。

(毎日新聞2016年10月9日掲載)

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