特集・ニュース医療プレミア特集

身近な鳥が感染源 死にも至るオウム病

藤野基文 / 毎日新聞 医療プレミア編集部

 鳥から感染する「オウム病」にかかり、2人の妊産婦が死亡していたことが4月に明らかになった。オウム病による妊産婦の死亡報告は国内初だ。感染経路などの詳細は不明だが、妊産婦やその家族の中には不安を感じている人もいるようだ。オウム病とはどのような病気で、予防には何に注意したら良いのだろう。

熱やせき 病原菌は「クラミジア・シッタシ」

 オウム病は「クラミジア・シッタシ」(以下「C.シッタシ」)という細菌による感染症だ。C.シッタシは乾燥に強く、環境中で長期間、感染力を保つことが知られている。感染している鳥のフンなどに混じってC.シッタシが排出され、それが乾いて粉じんとなったものをヒトが吸い込むことで感染する。

 1~2週間の潜伏期間の後、急な発熱とせきで発症し、頭痛や筋肉痛を伴う。頑固なせき、粘ついたたんが出…

この記事は有料記事です。

残り2496文字(全文2850文字)

今なら最大2カ月100円! キャンペーン実施中! 詳しくはこちら

藤野基文

藤野基文

毎日新聞 医療プレミア編集部

ふじの・もとふみ 1977年生まれ。2004年に毎日新聞社入社。甲府支局などを経て、10年から東京本社科学環境部で、医療・医学、環境省、ノーベル賞などを担当。医療・医学分野では、臓器移植、感染症、脳神経科学、再生医療などを取材した。17年4月からデジタルメディア局医療プレミア編集部。

イチ押しコラム

旅と病の歴史地図
2013年に史上最高齢の80歳でエベレスト登頂に成功した三浦雄一郎さん。帰国し、自身が校長を務める高校の生徒に出迎えられ笑顔を見せる=東京・羽田空港で2013年5月29日、梅村直承撮影

86歳三浦雄一郎さんに学ぶ“若返り旅”の秘訣

 ◇三浦雄一郎さんの挑戦 プロスキーヤーで登山家の三浦雄一郎さん(86)が南米最高峰のアコンカグア山(標高6959m)の登頂に挑み…

無難に生きる方法論
全国高校サッカー決勝で闘う青森山田と流通経大柏の選手=埼玉スタジアムで2019年1月14日

「スポーツは健康にいい」はどこまで本当か

 一般に、スポーツは健康増進につながると言われている。だがスポーツにもいろいろある。  ある説では、多くの動物の一生の心拍数は20…

超高齢化時代を生きるヒント
ノーベル医学生理学賞受賞が決まり、記者会見する本庶佑・京都大高等研究院特別教授(左から2人目)。オプジーボへの関心も広がった=京都市左京区で2018年10月1日

がん患者の最後の時間を奪う「悪質免疫療法」

 私があるご家族から相談を受けたのは、講演会が終わってすぐのこと。70代と思われるご婦人が声をかけてきて、こう言いました。「息子が…

医をめぐる情景
 

巨人&小人化の幻覚「不思議の国のアリス症候群」

 ◇小説(童話)「不思議の国のアリス」(1865年) 白ウサギの後を追ってとんでもなく深い穴に落ちた少女アリスは、奇妙で不思議な冒…

人類史からひもとく糖質制限食

糖質含むカロリー制限食では糖尿病を防げない?

 福岡県久山町は、福岡市の東に隣接する人口約9000人の町です。九州大大学院のチームが1961年以来、40歳以上の町民を対象に脳卒…

Dr.林のこころと脳と病と健康

演技性パーソナリティー障害のうそが肥大する土壌

 ◇うそつきは病気か【5】 自分を実際よりよく見せるためにうそをつくのは、誰でもある程度までならすることです。ではそういう普通の人…

Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック チャートでわかる、あなたの機能年齢 北海道大学COI×医療プレミア