どうする健康格差社会

「活動量と社会参加」が認知症予防のカギ

近藤克則・千葉大学予防医学センター教授
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地下鉄駅の入口
地下鉄駅の入口

 他のまちに比べ、3倍も認知症になりやすいまちがあると言ったら信じてもらえるだろうか。しかも高齢化が進んでいる地域だから多いのではない。前期高齢者(65~74歳)に限定して比較しても、3倍の差が残るからだ。

 これは、10万人超の高齢者にご協力いただいた、日本老年学的評価研究(JAGES)の調査で見えてきた事実である。最初は何かの間違いかとも思った。しかし、多くの健康指標において、2010、13、16年の3度の調査で繰り返し見られるのだ。このような地域間や集団間の健康状態の差を健康格差と呼ぶ。

 同じ日本国内なのに、なぜ、これほどの健康格差がみられるのだろう。その理由を解き明かすことができ、そ…

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近藤克則

千葉大学予防医学センター教授

1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。