どうする健康格差社会

認知症発症率を「10年で2割減」にした環境変化

近藤克則・千葉大学予防医学センター教授
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中高年に人気のノルディックウオーキング。運動習慣も発症率低下の要因に
中高年に人気のノルディックウオーキング。運動習慣も発症率低下の要因に

 日本では認知症者の数が増え続け、やがて700万人を超えると予想されている。では同じ80歳における認知症の発症率は昔より上昇しているのだろうか。同年齢で発症率を比べると、実は下がっている。認知症者の数が増えたのは高齢者の数が増えたからだ。

 例えば、国際的に有名な米国のフラミンガム研究で、過去30年間のデータを解析した結果では、認知症になる人は10年間あたりでおよそ2割減少していた。別の米国での研究でも、2000年からの12年間に26%、英国やオランダの研究結果をみても、10年あたり2割前後は減っている。

 歴史と権威を誇る医学雑誌ランセットに今年、認知症の危険因子に関する論文が掲載された。それによると高…

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近藤克則

千葉大学予防医学センター教授

1983年千葉大学医学部卒業。東大医学部付属病院リハビリテーション部医員、船橋二和(ふたわ)病院リハビリテーション科科長などを経て日本福祉大学教授を務め、2014年4月から千葉大学予防医学センター教授。2016年4月から国立長寿医療研究センター老年学評価研究部長。「健康格差社会ー何が心と健康を蝕むのか」(医学書院2005)で社会政策学会賞(奨励賞)を受賞。健康格差研究の国内第一人者。