記者コラム 僕にとっての世界のかたち

米大統領がカナダ首相をののしる訳

    【左】米国のトランプ大統領【右】カナダのトルドー首相
    【左】米国のトランプ大統領【右】カナダのトルドー首相

     カナダ首相が先月、米国大統領に「不誠実で弱虫」とののしられた。これを聞いたとき僕はある出来事を思い出した。ちょうど45年前、現首相の父(当時の首相)も大統領から、「けつの穴野郎」と侮蔑されている。なぜ、米大統領はかくもカナダ首相に腹を立てるのだろう。

     カナダはニュースになりにくい国である。ジャーナリストにとって、カナダはやる事なす事、まとも過ぎる。そのカナダが久しぶりにニュースになった。6月8、9日、カナダ東部ケベック州で開かれた主要7カ国(G7)首脳会議だった。会議では保護貿易を巡り米国と他国の対立が鮮明になったが、首脳宣言は「保護主義と闘い続ける」ことでまとまった。

     トランプ米大統領が腹を立てたのは議長国カナダのジャスティン・トルドー首相の閉幕会見だった。米国が安…

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    プロフィール

    小倉孝保

    小倉孝保

    編集編成局次長

    1964年生まれ。88年入社。カイロ、ニューヨーク両支局長、欧州総局長、外信部長を経て現職。英外国特派員協会賞や小学館ノンフィクション大賞、ミズノスポーツライター最優秀賞の受賞歴がある。