クレジットカードの現金借り入れ(キャッシング)サービスを廃止・縮小する動きが広がっている。ノンバンクからの借入総額を年収の3分の1に抑える総量規制の導入を来年6月に控えて、利用減少が見込まれており、システム開発などのコスト負担に見合わなくなっているためだ。
三井住友カードは10月から、キャッシングサービスのうち、借り入れた翌月に一括返済する制度を廃止した。一括返済だと支払う金利が少なく、収益につながらないため。来年以降、借り入れや返済時に現金自動受払機(ATM)を利用した場合の手数料も有料化する。また、JR東日本が発行するビューカードは4月、トヨタ自動車の金融子会社トヨタファイナンスは5月の新規発行分から、カードのキャッシング機能を外した。
カード各社はこれまで、利益率の高いキャッシング事業を拡大してきたが、改正貸金業法成立を受けて金利引き下げの動きが拡大。総量規制が導入されれば貸し出しが減るのは確実なうえ、利用者の年収や融資残高などを信用情報機関に知らせるシステム対応などのコスト負担が重くなる。業界では「来年6月にかけて、キャッシングサービスを見直す動きがさらに広がる」(カード大手幹部)との声が出ている。【小倉祥徳】
毎日新聞 2009年11月3日 19時21分