「けんかだったかもしれないが、殺されたことに変わりない」。通りがかりの男たちに暴行され死亡した建設会社社長、朴富均(パクプギュン)さん(当時29歳)の弟、善均(ソンギュン)さん(29)は、殺人と傷害致死の「時効の差」が理解できない。その分岐点は容疑者に殺意があったか否かだが、未解決事件では確認のしようがない。どちらの罪名にするかは、事実上、捜査当局の判断に委ねられている。【山本浩資、古屋敷尚子】
朴さんは04年10月3日午前3時半ごろ、京都市中京区の繁華街、木屋町通の路上で、4人組の若い男たちとすれ違いざまに肩が触れたと口論になった。殴るけるされた後、朴さんは逃げたが、追いかけられ路上に倒れてからも暴行された。頭の骨が折れており、5日後に死亡した。目撃情報で、空手の正拳突きやけりをしていた男がおり、格闘技経験者もいたとみられる。京都府警五条署は傷害致死容疑で捜査しているが、逮捕に至っていない。
殺人の時効は15年(05年以降の発生は25年)だが、傷害致死の時効は7年(同10年)。法務省の検察統計によると、傷害致死の時効成立は04~08年の5年間に29件ある。善均さんは「死ぬまで殴って、なぜ殺人じゃないのか」と思う。実際、未解決事件の場合、殺人か傷害致死かは、捜査当局によって揺れているのが現状だ。
2009年10月24日
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