自民党の政権構想会議(議長・谷垣禎一総裁)は30日、次期衆院選からの国会議員の世襲制限を撤回する方針を決めた。都道府県連による公募や予備選などで党員の支持が得られれば、世襲候補かどうかは問わない。8月の衆院選の政権公約を早々と転換するものだが、「勝てる候補」を確保するにはやむを得ないという事情があるようだ。
世襲制限を巡っては衆院選前から党内に賛否両論があり、この日の会議では「透明な選考なら、あらゆる人が応募してもかまわない」と世襲を容認する意見が多数を占めた。このため、公募が世襲の「抜け道」にならないような厳格なルールを設ける方向で意見集約した。その後、谷垣氏はCS放送の番組収録で「現役も新人も対等に公募するなら世襲を排除する必要はない」と明言した。同氏はもともと世襲制限には消極的な立場だった。
政権公約は、現職が引退する選挙区で配偶者や3親等以内の親族が立候補する場合、次期衆院選から公認・推薦しないと掲げていた。次期参院選は制限の対象になっていなかった。【田所柳子】
毎日新聞 2009年10月31日 東京朝刊