住むところ:おもに北海道
人口:2万4000人
日本の東北地方から北海道のほか、サハリン、千島列島に古くから住み、独自のことばや文化をもつ民族。伝統的に狩りや漁労に従事してきた。15世紀半ばから和人(日本人)に支配されるようになり、明治時代に入ると土地を政府に奪われ、狩りや儀式なども禁止された。アイヌ語も禁じられ、日本語を話すように強制された。1997年にアイヌを保護するアイヌ文化振興法が制定されたが、政府はかれらを先住民族とは認めていない。
住むところ:ミャンマー
人口:300万人
ミャンマーは、130をこす少数民族が計1000万人以上いるといわれる。カレン族はもっとも有力な先住民族で、独立をめざす考えが強い。軍事政権との間で武力による争いが続いているが、カレン軍は弱体化しており、カレン族の難民が急増している。国連難民高等弁務官事務所によると、2004年の統計で10万人以上がタイ国境沿いのキャンプに収容されている。
住むところ:オーストラリア
人口:40万~50万人
1770年、クックがオーストラリアに上陸し、その後イギリスが進出してきたため、アボリジニは殺されたり、きつい労働を課せられたり、病気をうつされたりした。30万人いたアボリジニは、20世紀はじめには6万人に激減した。現在、オーストラリア政府によって保護政策がとられており、「自分はアボリジニだ」と申告する人は少しずつ増えている。
住むところ:グリーンランド、アラスカ(アメリカ)、カナダなど
人口:16万人
東西1万キロに広がる極寒のツンドラ地帯にくらす民族。家族単位で狩りをしたり、アザラシ猟やクジラ漁をしたりしてくらす。
イヌイットの住む地域はあまりに寒いため、ヨーロッパ人が進出してくることはなく、アメリカインディアンのような悲しい運命はまぬかれた。ところが、近年、地球温暖化による被害が大きくなっている。海岸線がけずり取られて海沿いの土地に住めなくなったり、アザラシ猟ができなくなったりして、ほかの土地へ移らざるをえない人々が出ている。
住むところ:ニュージーランド
人口:50万~60万人
ポリネシア系の先住民族で、現在、人口の14%を占める。1769年にイギリス人探検家のクックがニュージーランドに上陸。その後、白人の商人や移住者が進出し、かれらがもたらす病気や銃によってマオリ人口は19世紀に激減した。ニュージーランドは1840年にイギリスの植民地になり、現在は独立しているものの、国家元首はイギリス女王だ。
住むところ:アメリカ。特に西部、南西部
人口:240万人
世界一有名な先住民族でありながら、人口はアメリカ国民の1%にも満たない。そのうち半数がインディアン専用の居住区に住み、アメリカ社会でもっとも低い生活レベルに甘んじている。
インディアンの悲劇は、ヨーロッパ人がアメリカ大陸に到達した15世紀末にはじまった。ヨーロッパ人は当時300万人いたインディアンの土地を奪い、伝染病を持ちこんで人口を激減させた。インディアンには、いまでも生活苦にあえいでいる人が多い。居住区では自殺率が高く、アルコール依存症の人が多いと報告されている。
●へき地や不毛な土地においやられた民族が多い。
●昔ながらのやり方で狩り、漁業、農業を行ってきた民族が多く、経済成長から取り残されている。
●教育を受ける機会が少ないため、都市に出ても差別を受けて、いい仕事に就けない。
●他の民族に同化するよう強制された結果、独自の生活スタイルや文化をなくし、民族の誇りを失ってしまっている。
国連の報告によると、いまでも先住民族は奴隷のようにあつかわれたり、労働を強いられたりしているケースがある。インドの部族民の多くは想像を絶する貧しさの中にあり、ロシア北部の先住民族の平均寿命は国民全体の平均より18年短い。オーストラリアのアボリジニの失業率は全国平均の5倍に達している。
いろいろな民族が、たがいに尊重し合い、仲よくくらせる世界にしたいわね
ニュースがわかる 2008年3月号
2008年5月14日