22日に開幕する第80回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟)に向け、毎日新聞は出場36校の登録メンバーを対象に中学時代の出身チームを調査した。昨年は特待制度問題で高校と中学の関係がクローズアップされた。甲子園の土を踏む球児たちは中学時代、どんな環境でプレーし、現場ではどんな変化が起きているのかを探った。【滝口隆司】
ベンチ入りメンバーは各校18人。中学時代に海外に留学していた履正社の1人を除く計647人の出身チームを調べたところ、硬式出身は338人、軟式出身(軟式のゴム素材で重さや大きさが硬式と同様のKボール出身を含む)は309人という結果が出た。
硬式出身者はリトルシニア(151人)とボーイズリーグ(135人)の出身が2大勢力。次いでヤングリーグ31人、ジャパンリーグ10人、フレッシュリーグ6人、ポニーリーグ4人、その他(団体に所属しないチーム)1人となる。軟式出身者は約9割が中学の野球部の出身で、クラブチームに所属していた選手もいる。
私立、公立で分けてみると、私立のメンバーの多くが硬式出身者。逆に公立は軟式出身者で大半が占められているという「二極化」の傾向が浮かび上がってくる。
横浜18人、慶応17人、履正社16人、常葉菊川15人など、強豪私立にはやはり硬式出身者が多い。専門的に野球をやりたい中学生が硬式クラブに行き、甲子園を狙える強豪校に進学するという傾向は根強いようだ。しかし、水戸商、宇都宮南、丸子修学館、下関商、小松島、今治西など甲子園出場経験のある学校でも公立は軒並み軟式出身者が10人以上。21世紀枠の安房は18人、成章は17人、華陵は15人を数える。
昨年の特待制度問題で有識者会議の委員を務め、日本代表を率いたこともある元慶大監督の後藤寿彦さんは「中学校はまず指導者養成が必要。外部指導者の制度を取り入れる自治体も増えている。現状ではシニアやボーイズが底辺を支えている面はある。しかし、早い時期から専門的にやりすぎると燃え尽きやケガの問題も出てくる。選手の成長を長い目で見て指導してほしい」と指摘する。伸び盛りの中学時代。多様な競技環境の中にも課題は少なくない。
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チーム名 軟式 硬式
駒大岩見沢 私立 6 12
一関学院 私立 12 6
東北 私立 4 14
聖光学院 私立 10 8
水戸商 公立 17 1
宇都宮南 公立 16 2
聖望学園 私立 4 14
千葉経大付 私立 6 12
安房 公立 18 0
関東一 私立 5 13
慶応 私立 1 17
横浜 私立 0 18
常葉菊川 私立 3 15
成章 公立 17 1
中京大中京 私立 2 16
宇治山田商 公立 9 9
丸子修学館 公立 13 5
長野日大 私立 7 11
敦賀気比 私立 1 17
北大津 公立 6 12
平安 私立 4 14
履正社 私立 1 16
東洋大姫路 私立 9 9
天理 私立 5 13
智弁和歌山 私立 6 12
八頭 公立 15 3
興譲館 私立 8 10
華陵 公立 15 3
下関商 公立 14 4
小松島 公立 15 3
今治西 公立 13 5
明徳義塾 私立 7 11
城北 私立 6 12
明豊 私立 7 11
鹿児島工 公立 13 5
沖縄尚学 私立 14 4
計 309 338
※履正社は中学時代に海外留学していた1選手を除く
毎日新聞 2008年3月8日 東京朝刊