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安倍首相、改憲勢力で3分の2議席目指す 

安倍晋三首相=望月亮一撮影

 安倍晋三首相は10日のNHK番組で夏の参院選について、自民、公明両党だけでなく、おおさか維新の会など一部野党も含めた改憲勢力で、憲法改正の国会発議に必要な参院の3分の2議席を目指す考えを示した。首相は4日の年頭記者会見で、参院選で憲法改正を訴えると発言したが、具体的にどのような枠組みで目指すかには言及していなかった。改憲に必要な3分の2議席の確保が参院選の焦点になりそうだ。

 首相は「与党だけで(参院)3分の2は大変難しい」と述べたうえで「自民、公明以外にも、おおさか維新もそうだが改憲に前向きな党もある」と、改憲を掲げるおおさか維新に言及した。さらに「自公だけでなく、改憲を考えている人たちと3分の2を構成していきたい」と語った。ただし、どの条項から改憲を目指すかは「これから議論がさらに深まるのだろうと思う」と述べるにとどめた。参院選の目標議席に関してはあらためて「自公で確実に過半数を維持するのが私の責任だ」とした。首相の発言は9日に収録された。

 憲法改正には、衆参両院それぞれで3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成を得る必要がある。衆院は既に自公で3分の2以上の議席を確保しているが、参院では現在、自公の会派は計134議席(議長を除く)で、参院定数(242議席)の3分の2超(162議席)には達していない。自公両党だけで非改選議員を含め、3分の2超を占めるには、改選数121のうち86議席の獲得が必要となるが、おおさか維新など野党の改憲勢力を加えれば、ハードルは下がる。

 これに関連しておおさか維新の片山虎之助国会議員団代表は同番組で「地方分権を徹底する憲法改正を考えている。選挙に間に合うように改正試案をまとめたい」と、改憲に前向きな考えを示した。

 一方で公明党の山口那津男代表は「与野党問わず十分なコンセンサスを作っていく課題だから、おおさか維新のみならずその他の野党も含めて幅広い合意形成の努力が重要だ」と指摘し、首相の発言をけん制した。

 これに対し、民主党の岡田克也代表は「3分の2は絶対阻止しないといけない」と、安倍政権への対決姿勢を鮮明にした。共産党の志位和夫委員長も、安倍政権が検討する「緊急事態条項」の追加について「9条改定の突破口にするだけではなくて、(政府の権限が拡大され)国民の基本的人権の制限ができて危険だ」と批判した。【細川貴代、飼手勇介】

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