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社会問題目覚める生徒 学校の枠超え討論

討論会に向けた資料作りに励む生徒たち=神戸大付属中等教育学校で大久保昂撮影

 「18歳選挙権」の実現が今夏に迫り、高校生らが政治や社会問題について自主的に学ぼうとする取り組みが各地で広がっている。原発再稼働に安全保障、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)−−。「政治しようよ」。若者らが少しずつ世の中に目を向け始めている。【横田信行、大久保昂】

    北海道

     「北の高校生会議」。北海道内各地の高校生が集まり、社会問題を語り合う場だ。

     「高校生が問題意識を表に出すことをよしとしない風潮がある。今は無関心でも許されるが、このままで大丈夫なのか」。旭川東高3年の田中駿介さん(18)が、一昨年に行われた日米の高校生交流イベントで知り合った札幌市の高校生と、日ごろ抱いていた疑問をぶつけ合ったことがきっかけだった。

     「友人同士で話題にすることがほとんどない」という時事問題について話す場を設けようと、住む場所も学校も異なる高校生5人が運営委員となって企画し、昨年1月、美瑛(びえい)町で初めて開催。16校から35人が参加し、原発、貧困、地域活性化、防災、安全保障などをテーマに意見を交わした。夜明けまで話し込む生徒も出るなど議論は白熱した。

     田中さんは「政治的な話も日常生活で普通に話せるようにしたい。まだ賛成か反対の二元論での議論が先行しているが、自分と異なる意見も認め、もっと広い視野で対話できるようにしたい」。3月には深川市で3回目の開催を予定している。

    神戸

     「(新薬の承認が遅れる)『ドラッグラグ』が解消されて命が助かる可能性がある」

     「安全じゃない薬が入ってくるかも」

     2月上旬、神戸大付属中等教育学校(神戸市)の放課後の教室で、2年生の男女が議論をしていた。話題は日米など12カ国が昨年に大筋合意したTPP。3月に大阪で開かれる中学生の討論会で意見発表するため、ほぼ毎日準備を重ねる。

     討論会は2013年に別々の中学校に勤務していた社会科教員2人のアイデアで始まり、原発再稼働や安保法制など国論を二分する問題をテーマにして計7回開催してきた。当初2校だった参加校は約10校に増えた。3、4校が討論会のテーマに賛成・反対などの立場からプレゼンテーションをした後、全員で自由に討論する形式だ。

     神戸大付属中等教育学校の生徒たちは昨年11月に初めて討論のみで参加した。選挙制度改革について同世代が堂々と意見を述べる姿に刺激され、今回はプレゼンする側で名乗りを上げた。参加するのは2年生18人。本やインターネットでTPPのメリットとデメリットを調べている。森田優希君(14)は「選挙はまだイメージが湧かないけれど、こんなふうに政策について調べて意見を持つことが大切だと思う」。

    京都

     京都府では、立命館宇治高校(宇治市)の生徒らが約5年前から、実現してほしい政策を宇治市議会に要望する「模擬請願」に取り組んでいる。

     身近な大人に話を聞いて住民のニーズを知り、請願内容を練り上げる。これまで、高齢者のためのコミュニティーバスの運行や介護職の待遇改善などを請願した。これに対し、議会側も市役所に現状を尋ね、実現の可能性などを生徒たちに説明する。

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