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社説

日本の岐路 衆院選の候補者 個人の資質も見極めよう

 今回の衆院選には希望の党や立憲民主党など新党が参入し、多くの新人候補が擁立されるとみられる。選挙を活気づける好機となろう。

     しかし、現状をみると、ブームに乗って議員となった若手の中には政治家としての自覚を疑わせる人たちがいるのも事実だ。不祥事が相次いだ自民党のいわゆる「魔の2回生」問題は、その例だろう。

     小選挙区制を基本とする選挙では、大きな風を受けた政党が大勝する傾向にある。党勢を底上げするのが大量当選した新人議員だ。

     時々の首相や選挙責任者の名前を冠して「小泉チルドレン」「小沢ガールズ」「安倍チルドレン」などと呼ばれてきた。

     政治家を目指し、準備を整えて当選する候補者もいる。しかし、過去のブームでは、政党による十分な人材の吟味を経ずに集められた候補者が少なくなかったのではないか。

     新人候補の政治的資質を1カ月足らずで有権者が見抜くのは難しい。国民の代表としてふさわしい候補者を擁立する責任はまず政党にある。

     希望の党がこれまでに擁立を発表した候補者のうち、民進党などからの合流も含めほぼ半数が新人だ。

     小池百合子代表は、しがらみのなさや「政策の一致」を強調するが、どんな人材をどういう狙いで選んだかの説明は十分ではない。

     地盤ではない選挙区への落下傘候補もいる。擁立を急ぎ、数合わせを優先した感は否めない。

     自民党では2005年衆院選で公募で選ばれた新人が多く出馬し80人余が当選したが、前回衆院選までにほぼ半減した。

     個人後援会を支持基盤とする自民党は地盤や知名度を引き継ぐ世襲が根強い。そうでない候補者は政治情勢に左右されやすい。

     世襲は人材参入の障壁になっている。自民党は何度か世襲見直しを選挙公約に掲げたが、今回も世襲の強みに頼り、棚上げされている。

     政党や政策はもちろん重要だが、候補者が国政を担う責任とビジョンを持っていなければ意味がない。

     各党がきちんとした候補者を擁立するかが問われる。

     「チルドレン」が皮肉の対象にならぬよう、同時に有権者も個人の資質を見極める必要がある。

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