私たち、一人ひとりが『食と健康の達人』となる社会へ。

北海道大学COI×医療プレミア

 豊かな自然と、そこから生まれる農作物、海産物などに恵まれた北海道。その「食の恵み」を核に、最新の医学的知見やIT技術を用いて、食と健康に関するさまざまなプロダクツ、サービスを生み出すプロジェクトが、北海道大学COI「『食と健康の達人』拠点」です。乳幼児から子供たち、妊娠前の “プレママ” 、妊娠中~子育て世代、高齢者まで、どんな年代、どんな環境の人でも健康に暮らせる社会を実現することを目標に、大学、自治体、企業など約40の団体が参加し、研究と開発を続けています。そのプロジェクトの一端を紹介しましょう。

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ABOUT

北大COIとは

COIとは

 北海道大学COI『食と健康の達人』拠点は、文部科学省のセンター・オブ・イノベーション(COI)プログラムに採択されています。COIとは「10年後、どのように社会が変わるべきか、人が変わるべきか」をテーマに、あらかじめ目指す社会像を掲げ、それに向けて挑戦的な産学連携の研究開発を支援するプログラムで、2013年に始まりました。特にリスクが高いが、実用化した時の期待が大きい異分野融合・連携型のテーマを支援しているのが特徴です。現在、三つのテーマに18拠点が参加しています。

北海道大学COI「『食と健康の達人』拠点」とは

 北海道大学は「少子高齢先進国としての持続性確保」をテーマとする7拠点のうちの一つで、北海道大学と日立製作所が中核となり、筑波大学、北里大学、森永乳業、タニタ、北海道、岩見沢市など約40団体が名を連ねています。北海道の特産品を生かしたおいしい「食」と、楽しく取り組める「運動」のプログラムを作り、市民一人一人が「食と健康の達人」となることを目標に掲げています。「女性、子供と高齢者にやさしい社会」の実現を目指して研究と社会実装に取組んでいます。

フード&メディカルイノベーション国際拠点

 北海道大学COI「『食と健康の達人』拠点」の文字通りの活動拠点となるのが、2015年春に完成した「フード&メディカルイノベーション国際拠点(FMI)」です。

 FMIは北海道大学COIに象徴される大学と企業、そして地域の交流、そして食と医療に関する「知」の融合を目指す場として建設されました。東京ドーム38個分、178ヘクタールもある広大な北海道大学札幌キャンパスのほぼ北の端、飼料用のトウモロコシ畑に囲まれた環境に位置します。

 建物は5階建て延べ9000平方メートル。エントランスに足を踏み入れた途端、4階まで吹き抜けになった大空間が目に飛び込みます。1階には可動式座席を設置し、最大400人を収容できる「多目的ホール」のほか、特殊な音響設計がなされた円形の部屋「フューチャールーム」、大型の計測・分析機器を設置して外部の研究者がレンタル使用することもできる「共用機器室」などが配置されています。いろりをイメージして作られたフューチャールームは完全防音のうえ、部屋の真ん中に立つと反響によって小声でもマイク無しで部屋中に声を響かせることができるユニークな構造。小規模なセミナーなどに使われています。

 2階には冷蔵庫やシンクも設置した「オープンカフェ」があり、散歩中の休憩場所として、既に地域住民の憩いの場になっています。中小の会議に使うセミナールームやミーティングルーム、階段状の床と全面ホワイトボードの壁を備えた50人収容の「ディスカッションプラザ」もこのフロアにあります。

 FMIは北海道大学COIの研究開発の本拠地であると同時に、そこで生まれたさまざまな成果を市民に向けて発信する拠点として、今後多くの人が集い、交流する場になることが期待されています。

INTERVIEW

研究者インタビュー

  • 九州大学大学院医学研究院循環器内科学・教授
    北海道大学・客員教授
    筒井 裕之
  • 北海道大学大学院医学研究科公衆衛生学分野・教授
    玉腰 暁子

CASE

取り組み事例

 北海道大学COI「『食と健康の達人』拠点」の目標は、赤ちゃんから子供、青年期、プレママ、そして子育て期、壮年期、高齢者まで、全世代の健康を守り、たとえ病気になっても「笑顔があふれる」社会をつくることです。そして少子高齢化が進むこれからの日本で、すべての人にとって過ごしやすい街をつくることも合わせて掲げています。そのために、地域の人、一人一人がつながりを持ち、育児や健康上の悩みを相談したり、楽しい時間を共有できるコミュニケーションの場を構築を目指しています。

 この大きな目標の達成のために、「健康ものさし」「セルフヘルスケア」「美味しい食・楽しい運動」「健康コミュニティ」という4テーマを設定しました。既に具体的な研究、開発や社会実装が始まっています。