みんなで書こう“ホセ・ムヒカさんへの手紙”コンクール

© Gaku Nakagawa

たくさんのご応募 ありがとうございました!

 6歳から88歳まで、全国の幅広い年代の方々から作品をお寄せいただきました。たくさんのご応募ありがとうございました。
 過日、最優秀賞と優秀賞の作品を決める審査会が行われました。イラストや切り絵を盛り込んだり、中には雲をイメージするために綿を貼り付けたり、心のこもった素敵な作品ばかりで、選考は長時間に及びました。
 その中から、下記のとおり受賞作品が選ばれました。受賞者の作品はスペイン語に翻訳され、ホセ・ムヒカさんのもとにお届けします。また、受賞者には副賞としてムヒカさんの直筆サイン入り色紙と図書カードがそれぞれ贈られます。

募集要項はこちら

受賞作品の紹介

最優秀賞

 ムヒカさん、こんにちは。おてがみをかきました。わたし、ムヒカさんに手紙を書くのは、はじめてです。とてもきんちょうしていますが、たのしく読んで下さい。

 わたしは、ほしいものがあります。でも、今までほしいものをかってもらっても作った人にかんしゃをしていませんでした。ムヒカさんの本を読んで、やすいおきゅうりょうではたらいている人もいるんだとびっくりしました。わたしは、お金を一人でつかうのではなくて、こまっている人たちとわけあえるしくみができればいいと思います。でも、いのちよりお金が大切だと思う人がふえてこういうしくみができたのかなと思いました。

 ムヒカさんのまわりには、こわれやすいものがありますか?わたしのまわりには、こわれやすいおもちゃがあります。なおそうとしても、なおせなくてながくつかえなくてざんねんです。この手紙を書いていると中で、いらなくなったごみのそばでくらしている人たちをテレビで見ました。ペルーの人たちのちかくには、山があってその山の土をすってしまうと、はなぢがでたりびょうきになったりするそうです。とてもかわいそうでした。

 ムヒカさんの本の中の「人間にとって、なにが大切か」というところを読んで、わたしは、たすけあうことが大切だと思いました。さいごのページに書いてあった「じんるいがこうふくであってこそ、よりよい生活ができる」ということを忘れずに大人になりたいです。そうしたらせかいの人たちがたすけあえるしくみを考えられる人になれる思います。せかいの人たちがなかよくくらせるちきゅうになってほしいです。いつかムヒカさんのいる国に行きたいです。

最優秀賞作品への講評

 素直な気持ちが自分の言葉で丁寧につづられていました。身の回りのモノがどんな風に作られているのかにも思いをはせ、「助け合う」ことの大切さにも気づいたんですね。多くの生き物に囲まれたムヒカさんご夫妻の絵。和紙で縁取ったあしらいにもほの花さんの心遣いを感じました。(毎日新聞社 執行役員 東京本社「教育と新聞」推進本部長 小島明日奈)

優秀賞

ホセ・ムヒカ様

 はじめまして。ぼくは、仙台市内の小学校に通う5年生の、佐藤優宙です。ぼくは、ホセ・ムヒカさんのスピーチを聞いて、すぐにおもいうかんだ人達がいます。

東日本大震災のひ災地、石巻市の網地島のおじいさんとおばあさん達です。

 島のおじいさんとおばあさん達は、島に子どもがいなくなったため、島を元気にしようと、毎年夏に島外の子ども達に島の昔のあそびを伝える活動をしています。網地島だけの魚つり、アナゴ抜きや竹鉄砲作りです。ごはんは海でとれた生きたままのうに、アワビ、ヒラメが出ます。ぼく達のイベントが終わった後は、児童養護施設のこども達を、毎年、無料で島に招待しているそうです。

 島には、お店がないので、いろいろな物を手に入れることはできません。島のおじいさんとおばあさん達は、子ども達との交流を大切にしています。島のおじいさんとおばあさん達は、目には見えない大切なものを見つけて、豊かに暮らしています。

 ホセ・ムヒカさん、今度日本に来ることがあったら、ぼくに連絡をください。網地島のおじいさんとおばあさん達に会わせてあげたいです。

優秀賞作品への講評

 石巻市網地島のおじいさん、おばあさん達を、目には見えない大切なものを見つけているといい、ウルグアイのホセ・ムヒカ氏につなげて考えた佐藤君。みずみずしい文章とイラストから、ムヒカ氏への思いが伝わってきます。(汐文社 ホセ・ムヒカ氏担当編集者 仙波敦子)

優秀賞

ホセ・ムヒカ様

 私はムヒカさんより五歳年下、一九四〇年生まれです。日本が戦争していた頃、戦後、父母は五人の子どもを一生懸命育ててくれました。まずしくても楽しい少女時代でした。その後日本は豊かになり、誰もが貧しかったことは忘れました。でも、一見豊かで幸せそうにみえる世の中は、どこか違うといつも思っていました。

 「貧乏とは少ししか持っていないことではなく、無限に多くを必要とし、もっともっとと欲しがること」という言葉に出会って、私の疑問が少し解けました。私たちはいくら貧しくても、ムヒカさんのように死の危険に遭遇することも捕えられることもありませんでした。豊かに、幸せになるために戦ったことなどないからです。父や母は確かにがんばりました。私たちは労せず与えられた豊かさと安寧の中に生活しています。物を多く持つことを豊かと思い、望めば与えられることを幸せと思い込んだ『心の貧乏』のままなのです。

 高齢になった今、ムヒカさんの「高齢者は若者の役に立つことに喜びを」と「夢を見るエネルギーも時間もまだある」の言葉にひかれます。『心の貧乏』返上です。

 そろそろ止めようか、と思ったボランティア活動を続けることにします。待っている人がいる限り、喜びを分かちあう人がいる限り若い人と一緒に歩み続けたいと思います。もう一つが、趣味で長年続けてきた俳句を、若い人を巻きこんで楽しみたいと思います。若い人に役立つかどうかわかりませんが、同じ方向を見ながら共に前に進みたいと思います。

 新たな勇気をいただいたことに感謝します。ありがとうございました。

優秀賞作品への講評

 貧しかった戦中・戦後の日本に育ち、一見豊かで幸せそうな現代の日本に違和感を持つ読者の方からの貴重な感想です。ムヒカさんのメッセージに刺激を受け、「心の貧乏」返上を決意された力強さに、こちらも勇気づけられる思いです。(角川文庫 海外文学 編集長 菅原哲也)

ここで紹介された作品は、スペイン語に翻訳されて、ウルグアイのホセ・ムヒカさんのもとへ届けられます

対象図書の紹介
  • 『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』(汐文社)
  • 『世界でいちばん貧しい大統領からきみへ』(汐文社)
  • 『世界を動かすことば 世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』(角川つばさ文庫)
  • 『ホセ・ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領』(角川文庫)

本の詳細は表紙をクリック!

  • 発行:汐文社
    1600円+税
  • 発行:汐文社
    1200円+税
  • 角川つばさ文庫
    発行:KADOKAWA
    600円+税
  • 角川文庫
    発行:KADOKAWA
    760円+税
主催:毎日新聞社広告局
協賛:汐文社 KADOKAWA
後援:日本書店商業組合連合会

問合せ先 「ホセ・ムヒカさんへの手紙コンクール」実行委員会事務局
電話 03-6265-6813 (平日10:00〜17:00)