「完走する達成感」

5年前からハーフマラソンを始めました

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 歴史上の謎に迫るには、まずその時代に生きた人間の心の中に入り込む。26歳で江戸川乱歩賞を受賞したデビュー作「猿丸幻視行」(1980年)の視点は、今も連載が続く人気シリーズ「逆説の日本史」の基本になっている。「あるべき姿」ではなく、「現にあった姿」を、現在の目からでなく、当時の目で解明しようとする“井沢史学”には、深い人間洞察と現場検証が不可欠だ。中学時代から歴史の現場歩きを趣味としていた井沢さんの、神社、仏閣巡りの話からスタート。

 デビュー当初は推理作家でしたが、今は幅広く書かれていますね。

 「今は歴史ノンフィクションが多いですが、歴史はもともと趣味でした。中学生のときから東大寺や法隆寺など有名な古寺にはかなりたくさん行っていました。500から600くらい、まあ1000までは行っていないと思いますが、古い様式を残している寺と神社巡りをしてきました。それに、歴史ノンフィクションの、まさしく舞台となった城も、全国200は行っていますね。国宝の姫路城、松本城、犬山城、彦根城だけでなく、城跡も安土城址じょうしや復元された岐阜城などにも」

 山寺や山城もあるし、かなり健脚になったんでしょうね。

 「ところが、50歳を過ぎて体力の衰えを感じるようになりました。高校時代には陸上競技で中距離を走っていたんですが、50代になったころ今より10キロ以上ブクブクに太っていて、体重が最大85キロにもなっていました」

 身長は?

 「168センチです」

 それはやはり太り過ぎですね。私もほぼ身長は同じですが、体重75キロ前後で、この30年、増えも減りもしません。医者からはあと10キロ減らせと言われ続けてきましたが。

 「それはそれで病気をしなければ、その体重でいいんでしょう。僕の場合、減量しようとウオーキングから始めて、徐々にランニングに移り、少しずつ体重を減らしていきました。よく中高年の方で、いきなり走り出して膝を痛める人がいるでしょう。僕は何回か10キロを走ってみて、そして5年前からハーフマラソンを始めました」

 ハーフマラソンというと、21キロちょっとの距離。大会は各地であるんですか。

 「21キロといっても、初心者には結構きついですよ。ネットにランニングのサイトがあって、それを見ると、毎週土・日には必ずどこかでやっていますね。僕も講演で呼ばれたところでレースがあると、講演のギャラが安くても引き受けて行くようにしています」

 一番初めてのレース参加はどこでしたか。

 「岐阜県の海津町で開かれたハーフマラソンでした。そこは川中島のように一般の人が入ってこないコースで、しかも1周5キロの周回コースを4周するので、ペースがつかみやすかった」

 完走できましたか。

 「ええ。ハーフマラソンはゴールまでの制限時間を3時間と設定しているところが多い。今まで2カ月に1度のペースで北海道から九州までハーフは30本走りましたが、体調が悪くて棄権した2、3回を除いて完走しています」

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