「高校中退から」

サッカーが好きで地元の京都サンガをずっと応援しています

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 落ちても落ちても毎年応募し続けること9年。しかも最終選考に残ること5回。今年、「闇に香る噓」で第60回江戸川乱歩賞を受賞した下村敦史さん(33)の不屈の執念と情熱と闘志。さぞや屈強な男子だろうと勝手にイメージを膨らませて、住まいのある京都へと出向いた。目の前に現れたのは、語り口がソフトな京都人だった。だが、外柔内剛。一本芯の入った生き方が次第に浮き彫りになった。まずは好きなサッカーの話題から。

 趣味というか、お好きなことは何ですか。

 「DVDを見ることですね。自分でテレビを録画したDVDを、ずっと集めています。サッカーが好きなので、男女、国内外を問わず見るのが好きです。地元の京都サンガをずっと応援しています」

 ご自分でもサッカーはおやりになるんですか。

 「子どもの頃は、友達とよくボールを蹴っていました。あまり人数が集まらないので試合はできませんでしたけど、好きな者同士でボールを蹴るのは楽しかったです」

 サッカー選手になる、という夢を持っていたんですか。

 「まったくそれはありませんでした」

 よく小学校の卒業文集に将来の夢を書きますよね。何でしたか。

 「何を書いたか、記憶がないですね。たぶん、何も書かなかったと思います」

 では、下村少年はどんな子供だったんですか。

 「そうですね、中学生のころのことなら思い出しやすいのですが、友人にはいろいろなタイプがいました。スポーツマンタイプ、リーダータイプ、メガネを掛けた勉強好きなタイプ、校庭でバイクを乗り回す不良タイプなど、友達は多かったです」

 では、クラスの人気者だったんですね。

 「いや、人気者だったとは思いませんが、まあ、まじめなタイプでした。中学校の時、剣道部の部長に、という声もありましたが、命令や指示が苦手な性格だったこともあり、遠慮しました」

 その頃から剣道には興味があったんですか。

 「いえ、中学に入るまで竹刀を握ったこともありませんでした。ただ、小さいころから武道や格闘技は好きで、テレビで試合を見るのが好きでしたし、独学でいろいろな格闘技を学んでいました。中学校に入り部活の見学で卓球部を見に行った時、その隣で剣道部が練習していたんです。迫力がすごくて、カッコいいなと思いながら見ていたら、小学校の頃の先輩から『入らないか』と誘われて、入部しました」

 

 高校でも?

 「高1の時に二段をとりました」

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