「なぜ踊る、なぜ書く」

野球観戦はスコアブックを持っていきます

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 センバツ高校野球の熱闘から球春が幕を開け、大学野球、社会人野球、プロ野球と全国各地で白球が舞う新緑の季節となった。「子どものころから父によく後楽園球場(今の東京ドーム)に連れていかれました」という須賀しのぶさん(43)は、今も野球が大好き。それも単にテレビで見るだけでなく、実際に球場に行って、しかもスコアブックを付けながらの観戦という本格派だ。新参の「カープ女子」などかなわない年季と熱気の持ち主でもある。そこでまず、インタビューは野球談議から。

 相当な野球好きだそうで。

 「巨人ファンだった父に、子どものころよく後楽園球場や神宮球場に連れていかれていて、野球が好きになりました。王(貞治)選手の下敷きを大事に使っていたのを覚えています」

 ご自分でプレーしたり、マネジャーになったりはしなかったんですか。

 「高校は女子高でしたから、それはありませんでした。年が近いせいもあって、高校野球が面白くて、よく見ていました。当時、尽誠学園の伊良部(秀輝)投手が、たまたま私のいる埼玉県の代表校だった浦和学院と対戦して投げているのを見て、こんなギラギラした人がいるんだ、すごく怖い選手だと強烈な印象を受けて、好きになりました。それから埼玉県大会や関東大会など見に行くようになりました」

 実際に球場に行って試合を見るんですね。

 「県大会の試合を毎日、あちこち球場をハシゴしながら見るんです。暑い季節なので、代表校が一堂に集まる甲子園大会が始まるころにはもう力尽きて、最終的には倒れそうになります。高校野球だけでなく、社会人野球の地区予選や都市対抗野球大会も見に行きます。そのときは、スコアブックを持っていきます」

 それは本格的な野球好きですね。

 「いやいや、私が野球ファンと名乗っていいのか。私の周りには、全国を走り回って試合を見ているハンパない人たちが結構いますからねえ。以前、一眼レフカメラを持った友達とスコアブックを持った私が、高校野球関東大会の試合を毎日見に行って、選手に話を聞くなどしていたら、球場で大会運営の方から『記者の方ですか。記者証をどうぞ』と言われたことがあります。あまりにも毎日球場にいるからそう思われたんですね」

 高校球児を描いた「雲は湧き、光あふれて」、プロに行けず社会人野球のクラブチームで再生を図る男たちの生きざまが胸に迫る「ゲームセットにはまだ早い」などを読むと、須賀さんの熱い野球愛が伝わってきます。改めてうかがいますが、野球のどんな魅力にひかれたんですか。

 「う〜ん、何でしょうね。いやあ、わからない。気が付いたら好きになっていたんですね。ここまでのめりこんだきっかけは高校野球かな。今から10年くらい前だったか、たまたま見ていた試合が劇的な展開となって。埼玉県大会で、1対4で負けていたチームが最終回2死から逆転サヨナラ勝ちしたんです。まるで漫画のようだと感動しました。そのときのキャッチャーがいつもにこにこしていたのも印象に強く残りました。高校生は秋から春、春から夏にかけて驚くほど成長・上達して“化ける”でしょう。それを見守るのも楽しみですね」

 お父上が巨人ファンだと、須賀さんも?

 「いや、私は楽天ファンです。巨人ファンの父親を洗脳しているところです。東北楽天ゴールデンイーグルスって、球団創設当初いくつかの球団から選手をスカウトして作った球団でしょう。1年目はシーズンで100敗近くぎりぎりまで負けたけど、ノムさん(野村克也)が監督になり一旦は2位になり、マー君(田中将大)が活躍して、星野監督のとき(2013年)パ・リーグ優勝、日本シリーズでも巨人を破って初の日本一になった。プロ野球なんですけど、まるで高校野球のノリみたいな、瞬間の爆発力がすごいなあと。それが面白くて。子どもの時に見た映画で……」

 「がんばれベアーズ」みたいな、ダメな弱小チームがだんだん強くなって最後は優勝するというストーリー……。

 「そうそう、それ。仙台の球場には年に何回かしか行けませんけど、東京周辺での楽天の試合はよく見に行きます」

 今年は開幕投手を務めた則本の調子もよいようですし、期待できますか。

 「梨田(昌孝)監督もオーソドックスな采配をしているようだし、安心して見ていられます」

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