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ベストティーチャー

「ベストティーチャーの授業の秘密(4)」授業では積極的に発音、質問できる環境づくり〜中国語の音楽のような美しさを味わって欲しい〜東海大学外国語教育センター第二類 佐藤浩一講師

2012年12月28日掲出

 東海大学では、教育力向上に向けた組織的な取組(FD)の一環として、学生による授業評価を実施しており、学生からの評価が高かった教員を「東海大学Teaching Award」として毎年表彰しています。

 今回は2010年度に受賞した外国語教育センター第二類の佐藤浩一講師に、授業構成にあたっての創意工夫や学生と接する際のポイントなどを聞きました。

授業を行う上で、工夫されている点は?

大前提は「高い志」です。私は最初の回で授業への希望を書いてもらい、柔軟な対応を心がけています。その際「単位ください」という希望はつまらないので絶対書くなと言っています。よく学生から「単位きますか」という質問を受けますが、日本語としておかしい。単位は主語ではなく目的語。主語は学生当人であるべきです。仮にクラス全員が優秀な成績を収めたら、全員がS 判定を獲得するでしょう。その逆も然り。全員が無惨な出来であれば、全員落とすことになる。「成績は僕がつけるんじゃない。君たちが取る」と言っています。ただしそこは良くしたもので、たくさん学生がいれば、うまく成績分布はならされていきますね。

 究極的な話、学生がテストで何点とるか、良い点を取るに越したことはありませんが、実のところ、ほとんど興味ありません。中国語を学べば、必ず使う機会が訪れます。その瞬間、教室で習った中国語が役に立つか否か。私の関心は、そこのみです。

 したがって授業のレベルも下げません。以前、いわゆる難関と言われる大学の教壇に立ったことがありますが、東海大学に着任した現在も、そのときと同じレベルの授業を行っています。それでも本学の学生はついてきます。むしろ、早稲田や慶應、東大の学生が答えられなかった質問に答えられる学生たちもいる。それは必ずしも常に小テストが高得点の履修者ではなく、逆にちょっぴりヤンチャな類いの履修者たちです。そうした時、私は東海大学の学生を誇りに感じます。学生たちにとっても、自信を持つ瞬間ではないでしょうか。

学生を授業にひきつけるポイントは?

 授業の中間地点で中国の音楽やドキュメンタリー番組を紹介し、文化的背景を解説する「文化コーナー」を設けています。学生にとっては程よい息抜きにもなってメリハリがつくため、最後までテンションが持続します。これは中国語の音楽のような美しさを味わって欲しいという、私からの熱いメッセージでもあります。

 また実際に中国で見聞したこと、等身大の中国の姿を、積極的に話すようにしています。ただし、大学は学問の場ですから、中国の現状を単におもしろがるだけでなく、冷静に分析して欲しいと指導しています。

 学生に練習問題を解かせる際は、一人を単独で指名するのではなく、もう一人サポートを当てて、ペアで板書させます。こうすることで、一人では自信が持てなくても、誰かと相談することによって弾みがつき、回答しやすくなる。しかも友だちまで増えます。

 語学では、発音練習が極めて重要ですが、私は入門段階では、自宅で発音練習を一切させません。もし発音が間違っていた場合、そのまま練習を重ねることで、間違った発音を定着させてしまうからです。発音は私がいる前に限定。したがって、授業ではどんどん発音させるように指導します。その際学生が安心して私の前で発音できるように、たとえ間違ったとしても、怒ったり減点したり、印象を悪くすることは絶対にしないと明言しています。

 質問もどんどんして欲しいので、質問したからといって評価に反映されることはないと伝え、学生が周囲に気兼ねなく質問できる環境づくりを心がけています。

 また、授業では他人に迷惑をかけなければ、授業態度は自由です。仮に帽子をかぶっていても許容します。髪型がまとまらず気になって授業に集中できないよりは、帽子をかぶることで集中できるなら、その方がよっぽど良い。これは学生に最高の状態で授業に臨んでもらいたいからにほかなりません。ただし、帽子は脱ぐのがエチケットだと一言添えて。

今後の課題と抱負について

 今後は、自宅や通学途中など空いた時間にスマートフォンやタブレット端末で学習することができる、マルチメディアを活用した中国語教材を整備したいと考えています。とりわけ、こうした携帯端末の導入は、「一般教室」を「情報端末教室」へと瞬時に変貌させることが可能となります。PC 教室が絶対的に不足する実情において、極めて有意な解決策となり得るのではないでしょうか。

 中国語は、就職活動にも有利に働くことは間違いありません。また、覚えればすぐに使えるコミュニケーションツールです。日本国内はもちろん海外のどの国に行っても、必ず目の前には中国人がいるからです。これほど覚え甲斐のある言語はありません。中国語を学ぶメリットを皆さんに知っていただき、ぜひ多くの学生に中国語の授業を受講して欲しいと願っています。

関連リンク:外国語教育センター第二類
http://www.u-tokai.ac.jp/facilities/second_category/

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