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ベストティーチャーの授業の秘密(8) 集中力を途切れさせない楽しい授業づくり〜積極的にたくさん英語を話してほしい 〜東海大学外国語教育センター第一類 シュロズブリー マーク リチャード准教授

2013年11月1日掲出

東海大学では、教育力向上に向けた組織的な取組(FD)の一環として、学生による授業評価を実施しており、学生からの評価が高かった教員を「東海大学Teaching Award」として毎年表彰しています。

今回は2011年度に受賞した外国語教育センター第一類のシュロズブリー マーク リチャード准教授に、授業構成にあたっての創意工夫や学生と接する際のポイントなどを聞きました。

授業を行う上で、工夫されている点は?

私が担当する必修科目の「英語リーディング& ライティング」「英語リスニング& スピーキング」では、外国語教育センターが指定するアメリカのテキストを使用しています。アメリカ人の生徒あるいは世界からの留学生向けに作られたテキストであるため、背景にある文化や習慣など、日本の学生には理解し難い部分も多々あります。そこで私は、学生がテキストを理解しやすいよう、学生とテキストをつなぐブリッジ的な役割を果たすプリントを毎時間作成し、活用するようにしています。

例えば、日本人の学生はあまり議論をすることに慣れていませんが、「リスニング& スピーキング」のテキストにはいきなり「サービス業と製造業の違いについてパートナーと議論しなさい」といったアクティビティがあったりします。議論自体にハードルがあるうえに、テーマそのものも難しいとなれば、学生は何も話せなくなってしまうでしょう。この授業で重要なのは、学生が楽しく活発に英語を話すことです。したがって私は、議論のテーマを「キャンパスの近くでの一人暮らしと、家族との同居ではどちらが良いか」など、学生にとって非常に身近な問題に置き換えます。それでも会話が進まない場合には、私が例を示して会話の糸口を与えるようにしています。また「リーディング& ライティング」のテキストで、「○○○がどうあるべきか記述しなさい」等の設問がある場合、まずはいくつか回答例を示し、その中から学生に選ばせ、そこから記述の糸口を見つけられるようなプリントを作成しています。多くのテキストは汎用性を持って作られており、当然ながら、東海大学の学生だけをターゲットにして作られているわけではありません。テキストの内容やレベルに応じて、難しいものはわかりやすく、易しすぎる場合は少し難易度を上げた設問を用意するなどの工夫が必要だと思います。

また、私の授業ではOHC(Over Head Camera)を頻繁に活用しています。授業は全て英語で行うので、私の指示についてこられない学生もいます。そうした場合、テキストを開いてOHC で映せば、時間のロスなく、学生はテキストの該当ページを開くことができます。また、記述式の問題を解いている時に、良い回答を書いた学生がいれば、それをOHC で映し、全員が参考にできるようにもしています。

 

学生を授業にひきつけるポイントは?

 外国語教育センターの教員は、それぞれ授業の中で行うさまざまなアクティビティの“ネタ”を持っており、これを教員間で情報交換して授業に臨んでいます。同じ作業を30分させれば、学生はその作業に飽き、集中力がなくなってしまいます。ペアワークや簡単なエクササイズ、ライティングなどのアクティビティを10分単位で組み合わせ、学生の集中力が途切れない、楽しい授業づくりを心がけています。

 特に「リスニング& スピーキング」の授業では、ペアワークやグループワークが非常に有効です。英語で話をするためには、リラックスしていることが前提条件です。私と学生では年齢も立場も大きく違いますし、ネイティブスピーカ−の私と話をする時、学生は大変緊張すると思います。また、学生一人に対して私が質問を投げかけた場合、約30人の聴衆の中で彼(彼女)らが答えるのは、さらに大きな緊張を強いることになるでしょう。それでは楽しい授業になりません。同じ立場の学生同士で自由に話をさせることで、積極的にたくさん英語を話してもらえるようになるのではないかと考えています。学生同士で話をさせると、もちろん間違えていることもありますが、私はスピーキングで文法の間違いをいちいち指摘することはあまり意味がないと考えています。コミュニケーションには文法よりも大切なことがたくさんあります。教室の中を歩きながら、間違いに気付いた場合には「ほかにこんな言い方もあるよ」と伝える程度にしています。

 学生と接する際には、彼(彼女)らを混乱させるようなことを言ったりしないように気を付けています。例えば、私はイギリスの出身ですが、イギリスと日本では文化が違いますので、無駄な混乱を招かないよう、授業ではできるだけシンプルで直接的な言葉を使って話すようにしています。

今後の課題と抱負について

 私の目標は「100%の授業」です。100%の学生が理解してくれる授業、100%の学生が楽しいと感じてくれる授業を目指し、努力を続けていきたいと思います。また現在、体育学部のスポーツ・レジャーマネジメント学科の学生を対象とした新しいコースの設置準備にとりかかっていますが、こうした新しいことにも積極的にチャレンジしていきたいと思っています。そのためには私が常にエネルギーを充電し、ポジティブな状態でいなければなりません。スポーツなどでリフレッシュをし、常に万全の状態で授業に臨むことを心がけています。
(2012年6月取材)

関連リンク:外国語教育センター第一類
http://www.u-tokai.ac.jp/facilities/first_category/

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