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ベストティーチャー

講義に集中しやすい環境を整える〜実技、座学とも、メリハリをつけた指導を実践〜東海大学体育学部武道学科 天野聡講師

2014年12月26日掲出

 東海大学では、教育力向上に向けた組織的な取組(FD)の一環として、学生による授業評価を実施しており、学生からの評価が高かった教員を「東海大学Teaching Award」として毎年表彰しています。

 今回は2012年度に受賞した体育学部武道学科の天野聡講師に、授業構成にあたっての創意工夫や学生と接する際のポイントなどを聞きました。

授業を行う上で、工夫されている点は?

 私が授業を構成する上で最も重視しているのは、学生たちが講義に集中しやすい環境を整えることです。具体的には、時間を守る、私語を慎む、携帯電話を使用しないなど、規律を守ってもらうことをガイダンスや最初の授業で伝えるようにしています。

 私が担当しているのは、学部共通科目、武道学科開講科目、そして全学で必修となっている体育科目です。実技や実習を中心とする授業では、実際に動作を示しながら指導することが多いため、マイクを使用することができません。そのため、話をする前には必ずこちらを注目させ、大きな声でゆっくりと話すことを心がけています。あるいは座学では、授業の準備に時間をかけ、スライドや映像を用意するなどして学生の集中力を途切れさせないような工夫をしています。また、全学必修の体育科目はあらゆる学部の学生が受講しているため、実技では学生によって能力が異なり、計画していたことが消化しきれない場合もあります。そうした場合は難易度を変えるなど、その時の状況に応じて臨機応変に対応するよう気を配っています。

学生を授業に惹きつけるポイントや学生と接する際に気を付けている点は?

 授業の冒頭には毎回、前回までの内容を確認し、今回はどのように発展させていくのか、その概要と大事なポイントについて説明してから授業に入るようにしています。これは、当該授業で何を学ぶのかを最初に理解させることにより、授業への参加意識を高めるためです。また、ずっと同じことを続けていると学生の集中力が落ちてきます。そこで、例えば実技では、何分間か実際に実技を行った後、どこがうまくいかなかったのか質問したり、グループで意見交換などをさせたりしてその改善点を探り、それを踏まえてもう一度実技に取組んでもらうという形式をとっています。また、機械的に時間を区切って何かをさせるのではなく学生の活動の様子や顔つきをよく見ながら、時には声をかけたり、活動に変化をつけたりすることも重要です。学生が良い表情をしていれば、私の話に興味を持っている証しであり、逆につまらなそうな表情をしていれば、私が話していることに学生が関心を示していないことの表れとも言えますので、授業中に表情を観察することをとても大事にしています。

 一方、授業後などはなるべく学生とコミュニケーションをとるようにし、学生が私に接しやすい雰囲気を作ることでメリハリをつけることも心掛けています。

今後の課題と抱負について

 実技科目では学生によって能力に差が出てしまう場合があります。できる学生に合わせても、できない学生に合わせても、もう一方の学生にとってはつまらない授業になってしまいかねません。難しい問題ではありますが、どんなレベルの学生も興味・関心を持って参加できるような授業を構築することが今後の大きな課題と言えます。

 私の専門は剣道です。相手がいなければ成り立たない剣道を通じて、相手の立場に立ってものごとを考える、相手のことを思いやる、ということを学びました。また、剣道には「打って反省、打たれて感謝」という言葉があります。これは「一本を取った時に驕るのではなく、至らない点を反省しなさい。打たれた時には相手に自分の欠点を教えてもらえたことを感謝しなさい」という意味です。実際の試合でも勝った後にガッツポーズをとったりすることは相手の人格を尊重することに欠ける行為として厳禁とされており、一本が取り消しになる場合さえあります。こうした剣道哲学を学生には授業の中でも伝えています。相手の気持ちを考える、相手を思いやる、人格を尊重することは、社会に出た際に必ず役立つはずです。学生にはこうした考え方を身に付けて欲しいと願っています。その上で、東海大学の「広く自らの歴史観、世界観、人生観を培って、社会に対する使命感と豊かな人間性を備えた人材を育成する」という教育目標を実現できる授業を行うことができれば、と考えています。

 また、学生だけでなく、我々教員も日々勉強することを忘れてはいけないと思っています。学内のFD活動をはじめ、学外の研修会などにも積極的に参加し、研鑽を積んでいきます。

関連リンク:体育学部武道学科
http://www.u-tokai.ac.jp/undergraduate/physical_education/judo_and_kendo/index.html

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