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【WSC結果】総合4位(日本勢1位)でゴール

2017年11月1日掲出

 約3000kmの長距離を太陽光のエネルギーだけで走る世界最高峰のソーラーカーレース「2017ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」で、10月8日のレース開幕から5日目の12日午後4時48分(スタート地点のダーウィン時間、現地時間午後5時48分、日本時間午後4時18分)に、東海大学ソーラーカーチームがアデレードのゴール地点に4位で到達しました。

 東海大チームは1日目にトップに立ったものの、曇天や悪天候、強い横風など厳しい気象条件もあり2日目以降はオランダ・デルフト工科大学の「Nuon Solar Team」、アメリカ・ミシガン大学などに先行を許し、レース後半は4、5番手争いを強いられる展開になりました。12日は、前日にレース終了時間の午後5時を迎えた2415km地点から午前8時5分(5分は前日のオーバータイム分)に再スタートを切ります。学生たちは、「5位の厳しい位置で、レースは残り約600kmと終盤が見えてきましたが、まだまだあきらめていません。最後まで優勝を目指します」と前を向きました。

 学生ドライバーの喜多洸介さん(工学部3年)のドライブで17km先の第8コントロールポイント(CP)のグレンダンボに5番手で到着し、午前8時22分から30分の義務停車に入りました。この時点で、同CPを前日に通過したトップのオランダ・デルフト工科大学の「Nuon Solar Team」とは約2時間30分差となりました。ここで4番手を走っていたオランダ「Solar Team Twente」にペナルティーのため30分の停車が課されたため東海大チームが4位に浮上します。引き続き喜多さんがステアリングを握り、3位のベルギー「Punch Powertrain Solar Team」、2位のアメリカ・ミシガン大学を捉えるべく前進を続けました。

 晴天に恵まれたこの区間では平均時速も約90km程度で走行。およそ270km先の第9CPポートオーガスタに午後0時17分に到達しました。トップを走るオランダ・デルフト工科大学の「Nuon Solar Team」は2時間前にすでに通過しましたが、2位のアメリカ・ミシガン大学とは35分差、3位のベルギー「Punch Powertrain Solar Team」とは6分差と接戦に。ここでドライバーを佐川耕平助教(工学部)に交代し、ゴールのアデレードまで約300kmの道のりをTokai Challengerは表彰台に向けて最後まで粘り強く戦いました。

 しかし、最後は前を行くPunch Powertrainに一歩及ばず、4位でレースを終え、前々回大会の準優勝、前回大会の3位に続いて優勝には届きませんでした。それでも、Tokai Challengerは学校法人東海大学の松前義昭理事長が団長を務める東海大学学園校友会による「校友会視察旅行〜ワールド・ソーラー・チャレンジ応援の旅」参加者やチャレンジセンターの岡田工センター長(現代教養センター主任教授)ら関係者が出迎える中、オーストラリア大陸の中央部を縦断する3000kmの長大なコースを見事に完走。観衆の大きな拍手に迎えられてゴールしました。その後は大会の長年にわたる伝統にしたがい、メンバーたちが次々とヴィクトリア・スクエア内にある噴水に飛び込んで完走できた喜びを表現。ともにゴールしたNuonやPunch Powertrain、Twenteのメンバーらとユニホームを交換する様子も見られました。

 チームマネージャーの武藤創さん(工学部動力機械工学科2年次生)は、「とにかく、ゴールできたことに興奮しています。しかし、この結果には『まだまだよりよいチームを作らなくてはならない』という気持ちです。皆が集まり、活気のあるチームをこれからも仲間たちと一緒につくっていきます」と前を向きました。「3位のPunch Powertrainは追いつける距離にいただけに、率直に悔しい気持ちがあります」と話すのは福田紘大監督(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻准教授)。「一方で、学生たちはレースを通じてチームワークをはぐくんでくれました。レースは人を強くするものであり、教育の一環としてこの大会に参戦している意義を感じています。参加した学生たちには大学に戻ってからもこの経験を伝え、周囲やプロジェクト活動に刺激を与えてもらいたい」と期待を語りました。

 レース運営の指揮をとった木村英樹総監督(工学部電気電子工学科教授・現代教養センター所長)は、「今大会はレギュレーションの変更により、本学のようにシリコンを用いた太陽電池を搭載する陣営と、衛星など宇宙空間で使われる多接合化合物太陽電池を使う陣営の2つに分かれました。上位3チームはすべて多接合化合物陣営であり、東海大チームはシリコン系を使った中ではトップの成績を収められたことに意義があったと感じています」と大会の成果を語ります。また、「レース2日目にサスペンションの不具合で右リアサスペンションのアライメントが狂ってしまい、タイヤが偏摩耗した際にエネルギーをロスしてしまいました。こういったトラブルなどからあと一歩、上位に食い込めなかった点が振り返り材料としてあります。今後はレギュレーションのバランスを改善するよう大会に働きかけながら、『世界』に向けて再チャレンジしていきたい」と決意を述べました。

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