スケート:ソチ五輪会場で初の国際大会…世界距離別選手権

毎日新聞 2013年03月21日 10時38分(最終更新 03月21日 10時53分)

パワーが求められるとされる五輪本番リンク「アドレルアリーナ」=藤野智成撮影
パワーが求められるとされる五輪本番リンク「アドレルアリーナ」=藤野智成撮影

 【ソチ(ロシア)藤野智成】来年2月のソチ冬季五輪のテスト大会として、21日に当地で開幕するスピードスケート世界距離別選手権。新設リンクのアドレルアリーナで初の国際大会は、まさに五輪前哨戦となる。リンクとの相性は重要なだけに、誰もが好感触を得たいのが本音だ。

 ◇「低速リンク」お目見え

 標高1000メートル以上にあるカナダ・カルガリーや米ソルトレークシティーのリンクは、気圧の低さや空気抵抗の少なさから「高速リンク」とされるが、黒海沿岸部の低地にあるアドレルアリーナは、いわば「低速リンク」。加速してのカーブ技術などが勝敗を分ける高速リンクに比べ、空気抵抗の大きい低速リンクはパワー勝負となる。「リンク内の温度を高く感じ、氷面が軟らかい」という感触を持つ選手も多く、最後まで氷を押し切る脚力が求められそうだ。

 本番を前に試走した日本選手の感想もさまざま。1月のソルトレークシティーでの世界スプリント選手権女子500メートルで日本歴代2位となる37秒49をマークした住吉都(堀技研工業)は、高速リンクを得意とするだけに「氷が軟らかく(スケートに)まとわりつくネバネバした感じ。滑りやすいリンクではない」と警戒する。

 一方で、同じ女子短距離でも馬力のあるスタートダッシュが特長の辻麻希(開西病院)は「こういう力のいるリンクの方が持ち味が発揮できる」と歓迎する。男子500メートルでメダル獲得が期待される加藤条治(日本電産サンキョー)のように「どこも同じ」と気に留めない選手もいる。

 1年後の五輪のスタートラインに立つ際の心境にも影響を及ぼす一戦だが、日本スケート連盟のスピード強化部長で、日本選手団の石幡忠雄総監督は「もちろん本番を見据えての滑りになるが、結果がよければ、得意のリンクだと自信を持って帰ればいいし、結果が出なくても、まだ1年あると考えて対策を練ればいい」とプラス思考を呼びかけている。

最新写真特集