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「サーファーの聖地に」千葉・一宮に会場決定

2020年東京五輪のサーフィン会場に決まり喜びを表す地元のサーファーや住民ら=千葉県一宮町の釣ケ崎海岸で2016年12月8日午前7時21分、後藤由耶撮影

 2020年東京五輪のサーフィン会場に、千葉県一宮町の釣ケ崎海岸が決まった。神奈川・湘南に比べ知名度は低いが、人口約1万2500人の町には「世界最高レベル」ともいわれる良質な波を求めて年間60万人のサーファーが訪れ、移住者も絶えない。「一宮をサーフィンの聖地に」。地元関係者は夢を膨らませた。【渡辺暢】

 同海岸には8日朝、住民やサーファーら約200人が集まり、決定を祝った。「TOKYO2020釣ケ崎海岸」のボードを掲げて記念撮影し、馬淵昌也町長は「町の歴史に新たな一ページを添えられる。一宮の名前と文化が世界に広がってくれれば」と期待した。

 江戸時代に城下町として栄えた一宮のサーフィンの歴史は1960年代にさかのぼる。町議の志田延子さん(71)によると「国内サーフボードメーカーの技術指導に訪れた米国人が、一宮の波の良さに驚いたのがきっかけ」。国際大会も多く開催されてきた同海岸は、志田さんの義父利寿さんが営んだ海の家の下側にあたることから「志田下ポイント」と呼ばれ、海外でも知られている。

 町内の海沿いの道には「頑張るサーファー応援します」と書かれた不動産広告の看板が目に入る。20軒ものサーフショップが建ち並び、冬季でもサーフボードを抱えた子供たちが浜へ向かう。

 人口減に悩む周辺自治体が多い中、一宮町は8年前から135人増えた。「多くがサーフィン目的の移住」(町まちづくり推進課)だ。波に乗ってから都内へ通勤する人もいる。地元の不動産関係者は「昔、サーファーは地元住民にあまり良い目で見られなかったこともあったが、今ではサーファー向け物件は一大市場」と言う。

 プロを目指す子供と一家で移住する人も。運送ドライバーの和気嘉彦さん(57)は2年前に東京都国立市から転居。「一年を通してサーフィンができない日はほとんどない。こんな良い場所はそうそうない」。夜明け前から高校1年の長男と中学2年の次男と海に向かう日々だ。「アマチュアもプロも集まる日本一のポイントだからこそ鍛えられる。子供たちも五輪の話で盛り上がっている」と喜ぶ。全米オープンで日本人として初めて優勝した大原洋人選手(20)をはじめ、町から世界に羽ばたいたプロは多い。

 サーフィンでのまちおこしが五輪会場に結実し、馬淵町長は「今や町民の2割前後がサーフィン関係者。五輪が、町民同士がより理解し合うきっかけになれば」と歓迎した。

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