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アジア大会

「ジャカルタ五輪」に期待

 閉会式は国際的なスポーツの祭典を無事に終えた安堵(あんど)と自信にあふれていた。インドネシア選手団はアジア大会では過去最高の金メダル31個を含む計98個のメダルを獲得し、1962年以来の自国開催を終えた。運営トラブルは相次いだが、国内外の選手の活躍がスポーツに対する社会の意識を大きく変えたと感じる。

     インドネシアは、前回の仁川大会で獲得した金メダル4個を含む計20個のメダルを大きく上回り、金メダル獲得数で中国、日本、韓国に次ぐ4位の好成績を残した。バドミントンなど当初からメダルを期待されていた競技だけでなく、陸上やテニスなどでも目覚ましい活躍ぶりだった。

     開会前の市民の盛り上がりは今ひとつだったが、自国選手の活躍が伝わるにつれて競技場を訪れる観客は増加。公式グッズを販売するオフィシャルショップには連日のように長蛇の列ができ、パブリックビューイングのスクリーン前にも大勢が集まって声援を送った。大会組織委員会は競技場を次世代の育成に役立てる方針で、大会をきっかけに将来活躍する選手が生まれる可能性もある。

     インドネシアは今回の経験を自信に、2032年の夏季五輪招致に名乗りを上げる。約2億6000万人の人口を抱え、人口増が成長を押し上げる「人口ボーナス」が44年まで続くと予想される。ただ五輪開催に求められるのは資金力だけではない。アジア大会後の一時的な熱狂ではなく、長期にわたって招致熱を高める必要がある。

     期間中の運営トラブルも見過ごせない。チケット販売を巡る不手際は市民の信用を損ね、競泳会場の壁が強風で倒れたり、試合中に時計が止まったりして競技が中断したこともあった。組織委のエリック・トヒル会長は「五輪招致のためには現実から目をそらしてはいけない」と省み、さらに経験を積む必要があると指摘した。

     先は長いかもしれない。それでも他国の選手に慣れない声援を送る学生や、スマートフォンの翻訳アプリを手に外国人客を案内するボランティアの姿を目にすると、「ジャカルタ五輪」を期待したくなる。【ジャカルタ支局・武内彩】

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